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「オールド」

去る9月3日に「遊星からの物体X ファーストコンタクト(私は劇場鑑賞済)」の同時視聴会というスターチャンネルの無料放送を視聴して語る企画を観ていました(未体験なので興味津々)。視聴しながらタレントさんや映画評論家さんがコメントを発し、視聴者もネットにコメントを発信する交流会形式です。好きな作品を好きな者同士で語り合うという新しい企画を偶然知ったのですが、こういう鑑賞のしかたもいいですね(笑)


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M・ナイト・シャマラン監督ご自身も出演している新作は、一生という時間が一日で過ぎてしまうプライベートビーチの謎と恐怖の物語。


バカンスで出かけた旅先のホテルの粋な計らいで、複数の家族がプライベートビーチへご招待。到着して間もなく、お楽しみの時間を引き裂くかのように海岸にひとりの女性の遺体が打ちあがる。騒然となる招待客たち。しかし、それはこれから始まる異次元体験の序章だった。


プライベートビーチという隔離された状況の中で起こる不可解な出来事。それぞれに事情を抱えた家族たち。遺体が打ち上げられたことで始まる不信感。急な子供の成長。各々の体の変調。何が起きているのか?


スリラーとSFをミックスさせた本作。「シックスセンス」を彷彿とさせる結末がすべての謎を晴らしてくれます。この星新一さんのショートショートのようなオチ!これが良かったです。なぜそこ(プライベートビーチ)だけが時間の経過が早いのか?犯人は誰なのか?結局全員が老衰で息絶えるのか?一日で一生が経過してしまう世界がそもそも難解で理解しがたく、ストレスになります。


以下私のどうでもいい話なのでスルーしてください


今回シャマラン監督は時間をテーマにしておりますが、時間と言えば映画鑑賞に車で出かけたとき道路事情で上映時間に間に合いそうになければ高速道路を使いますし、映画をはしごする時は観たい作品の上映のタイミングを計りますし、駐車場の無料時間内で作品が終わるかも考えますから時間は私の価値観の中では上位です(笑)


監督・脚本:M・ナイト・シャマラン


キャスト

ガエル・ガルシア・ベルナル、ヴィッキー・クリーブス、ルーファス・シーウェル、アレックス・ウルフ、トーマシン・マッケンジー・アビー・リー、ニキ・アムカ=バード、ケン・レオン、エリザ・スカンレン、アーロン・ピエールほか


2021年アメリカ映画

上映時間:109分


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「MINAMATA-ミナマタ-」

自宅で眠っていたAppleのeMacがまだ生きている(壊れていない)ことが最近分かりまして、いまちまたで流行っていると風の噂で効いた激安アンプを組み合わせてiTunesに貯めた音楽を少し贅沢に聴いてみようと試してみました。購入したアンプは「FOSI AUDIO 2チャンネル パワーアンプステレオオーディオアンプレシーバー ミニHi-FiクラスDインテグレーテッドアンプ2.0C(例えは悪いですが、ロキソニンの箱横2列を2段に積んだ大きさ)」です。それにeMacとアンプをつなげるケーブル「SHULIANCABLE 3.5mm to 2RCA変換ステレオオーディオケーブル」で、スピーカーはオーディオテクニカ製65wの余りもの(昔ステレオのリア用に使用していましたが、ほったらかしでした)を使用。なのでかかったのは、アンプとケーブルだけで合計金額がなんと7878円(アンプ7199円+ケーブル679円)!で、結果から申し上げますとビンゴ!期待していなかっただけに、予想以上の音質に大満足。古くなったPCを音楽専用機として使えばまだまだ現役で楽しめるというお話でした(笑)


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ジョニー・デップさんと言えば「パイレーツ・オブ・カリビアン」が浮かんで参りますが、本作はジャック・スパローとは異なるシリアスな役柄が印象的。日本の名だたる俳優陣との共演もみどころです。水俣病を世界に伝えた代表的な一枚 ”入浴する智子と母” を私は今でも忘れていません。


自国のことを悪く言いたくはありませんが、やっちまった日本の失敗!高度経済成長時代の昭和で実際に起きた史実(水俣病)が土台となった本作。当時上映された「ゴジラ対ヘドラ(ヘドロ怪獣)」もこのような時代背景を物語っています。


アメリカのLIFE誌でフォトジャーナリストとして活躍していたユージン・スミス(ジョニー・デップ)が、日本の水俣市で起きている公害病と向き合い、現状を世界に知らしめる写真を発表するまでのプロセスがドキュメンタリーさながらに描かれたエンターテインメント。


外国の視点で描かれる日本が舞台の映画って多少の違和感を覚えるのですが、この作品については特にこれはというところもなく鑑賞出来ました。史実を尊重し、訴える目的を貫いているところ。それは、ジョニー・デップさんが、ユージン・スミスに徹しているところに現れていると思います。


ユージン・スミスによって世界に知られることになる水俣病ですが、知られて変わったことも事実。エンドロールでは水俣だけでなく世界で起きた人災も紹介されています。問題解決は簡単ではありませんが、反省を忘れずに国も人もアップデートして欲しい、そんな願いが込められているかのように感じます。


監督:アンドリュー・レヴィタス

脚本:デヴィッド・K・ケスラー、ステファン・ドイタース、アンドリュー・レヴィタス、ジェイソン・フォーマン


キャスト

ジョニー・デップ、真田広之、國村隼、美波、加瀬亮、浅野忠信、岩瀬晶子、キャサリン・ジェンキンス、青木柚、ビル・ナイほか


2020年アメリカ映画

上映時間:115分


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「整形水」(日本語吹き替え版)

最近ネットに流れてきた新作映画の動画で「キラー・ジーンズ」というカナダのホラーコメディがありました。アパレルメーカーが開発した新作ジーンズが勝手に動き出し、様々な手法で人間を血祭りにあげるというスプラッター描写満載の作品です。発想もすごいけど、これを映画にしてしまうというリスクを恐れぬ?決断に頭が下がりました。観てみたいです(笑) 


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韓国のアニメーション作品ってたぶん初めて鑑賞するような気がいたします(過去に鑑賞した記憶がありません)。原作は、LINEマンガで独占配信中の「奇々怪々」。現代社会の闇を描くサイコホラーを鑑賞してみれば、救いのない結末を暗示するかのようなダーク感が全体を支配していて見ごたえあり!


全身のルックスにコンプレックスを抱え、人気タレントのメイクを担当するイェジ。露骨な嫌がらせを受ける日常でのある日、コンプレックスにとどめを刺すような出来事が原因で引きこもりとなる。


そんな彼女のもとに届いた荷物 ” 整形水 ” というシャンプーと思わせる容器に入ったその製品を試してみるとなんと両親もわからないほどルックスに変化が…。お試しで使用した製品の価値を知ったイェジは、発送先の会社を訪れる。


外見を理由に虐げられてきた普通のOLイェジが、 ” 整形水 ” という魔法の薬を使用することで暴走して行くホラー。美人になってちやほやされて、薄幸な過去を取り返すかのような行動に出るのですが、本心は愛されたかっただけ。


使用して誰もが美人になれる魔法の薬にとんでもない副作用が!なんて単純なお話ではなく、さらに地獄へと突き進む恐ろしい展開が待っています。(背景グリーンベタ部分ネタバレ注意!)イェジのピンチを救うどんでん返しは!なんて期待は見事に裏切られ、絶句。


韓国アニメがどのようなものか?興味津々で鑑賞しておりましたが、この作品は良かったです。全体通じての配色やタッチもムード満点。徹底したサディズムと申しますか、鑑賞者に妥協がないストーリー。そこまでやってくれたらもう拍手しかありません(笑)


監督:チョ・ギョンフン


キャスト(声の吹き替え)

イェジ(沢城みゆき)、ジフン(諏訪部順一)、ミリ(上坂すみれ)、キム(日野 聡)、イェジの父(根本泰彦)、イェジの母(杉村理加)ほか


2020年韓国映画

上映時間:85分


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「ソボク」

先週ようやくコロナワクチンの2回目接種を受けました。1回目同様接種後に腕に痛みを感じただけで特に発熱することもなく無事にやり過ごした感があります。ただ、ワクチン接種しても感染する新種コロナも流行していることなどからまだ安心には至りません。おそらく3回目の追加接種(ブースター)も視野に入れておいた方がよさそうな予感が致します。


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韓国映画発のSF作品。クローン実験体 ”ソボク” をめぐる企業と国家機関の奪い合い。ソボク護衛ミッションを遂行する元情報局エージェントとソボクの間に芽生える友情。三つ巴のアクションの末、ソボクが選択した行動とは?


最近鑑賞した作品の中で印象に残ったのが「ソボク」。SF作品ならではの映像とアクション、クローンとエージェントとの関係の変化も丁寧に描かれ、エンディングで涙も誘う韓国らしい人間ドラマ。


極秘プロジェクトで生み出されたクローン実験体 ”ソボク” は人類に永遠の命をもたらす希望となるが、彼を欲する者たちの争いにより翻弄された運命をたどることに。ソボクの護衛任務を受けたエージェントは余命宣告されており、彼自身の命もソボクにかかっていた。


永遠の命をもたらすクローンと余命宣告されたエージェントという対局の立場にある二人の主役という設定がまず面白いです。ソボクによって自分も助かるという打算勘定が働いていたエージェントも護衛するうちに次第に情が移ってゆくといった感情の変化や自我のないはずのクローンがエージェントと会話をしたり社会と接して発見や感動を経験出来るというのもちゃんと理由があります。エージェントとの会話もソボクだけに素朴な疑問を投げかけるのですが、これが考えさせられます。このやり取りを伏線としたエンディングが用意されている周到さ(誉め言葉)。


SFならではの映像という面では、ソボクに備わった副産物の超能力。視覚的にも映えますし、ハリウッド級!違和感もありません。日本もあぐらをかいていられません。


人に限らず命にはなぜ寿命があるのか?永遠の命を人類が手に入れてしまったら?妄想膨らむSF作品ですが、答えはありません。ただ、ただ切なく締めくくられている、そんな作品でした。


監督:イ・ヨンジュ

脚本:イ・ヨンジュ、ヨム・ギュフン、イ・ジェミン、チョ・ミンソク


キャスト

コン・ユ、パク・ボゴム、チョ・ウジン、チャン・ヨンナム、パク・ビョンウンほか


2021年公開、韓国映画

上映時間:114分


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「ライトハウス」

「ホラー映画が認知症予防に効果的」と専門家。オススメは「エクソシスト」。こんな記事が今年5月にネットで流れました。脳科学・医療の研究開発を行う大学教授のお話を一部抜粋しますとホラー映画から得られた視覚情報によって、偏桃体に恐怖の感情を出すよう促すことで「直接病変をきたす箇所」も刺激することができ、代謝を深めることにつながる。「一般的にホラー映画は次に何が起きるのだろうかという<予測行為>をもとに恐怖をかきたてる場面が多い」。ホラーは視覚による出来事記憶のインパクトが強く、前のシーンで抱いた恐怖体験をベースに次に何が起こるのだろうかと予測することで不安や恐怖を感じる。この予測行為が脳の働きを促すうえで非常に有効。そんなわけで「エクソシスト」は、予測行為が働きやすく、ビジュアル的なインパクトがあるとオススメしています。怖い映画が実は認知症予防になるかも…。そんなお話でした(笑)


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モノクロ作品で男二人しか出てこない!どんなドラマなの?と予備知識なしで鑑賞してみたら…。実はスリラーだった!(笑)


前段の記事を踏まえたうえで鑑賞したわけではなく、ドラマだと思って鑑賞しておりました(笑) ドラマにしては不安をあおるBGMといい、モノクロ作品であることから芸術性の高い作品なのか?とも思っていました。


作品は、ある孤島の灯台守のお話。長い間灯台守を務めているベテランのトーマス・ウェイク(ウィレム・デフォー)と新たに着任してきたイーフレイム・ウィンズロー(ロバート・パティンソン)。


新任のイーフレムは、くせのあるトーマスから孤島に到着早々あれこれ過酷な労働を強要される上に絶対服従を命じるタカピー(上から目線)なことからそりが合わない。


嫌な上司と過酷な労働に耐えるイーフレイムの勤務予定は4週間のはずだったが、突然風向きが変わり嵐に見舞われたことで監視船もやってこない。過去に8ヶ月も足止めになったものもいるという。


1800年代が舞台ということもあり、嵐で食料も水浸し、無線もなく孤立した極限状態で起こった灯台守の悲劇!そんな印象を持つ本作は、悪天候が延々続くなかでこじれる二人が次第に壊れていったドラマとして観ていました。途中途中のおぞましい出来事も幻覚ともとらえることが出来て、おかしくなったのはトーマスなのか?イーフレイムなのか?どっちもどっちの展開に。


ドラマと思って鑑賞していたら、実はスリラーだった!


考えてみれば制作したのは「ミッドサマー」を手掛けたA24ですから直ぐに気付けたと思うのですが、ドラマと思い込んで鑑賞していた訳ですから「認知症予防」にはなりませんでしたね(笑)


実際に起こった事件から着想を得たとのことですけど振り返ってみれば、まあ後味の悪いスリラーらしいエンディングでした。


監督:ロバート・エガース

脚本:ロバート・エガース、マックス・エガース


キャスト

ウィレム・デフォー、ロバート・パティンソン


2019年アメリカ映画

上映時間:109分


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「シャンチー/テン・リングスの伝説」

9月に入り大ヒットアニメ「鬼滅の刃第2期 遊廓編」の情報が解禁されました。10月から放送を予定している本作、視聴率が期待できるだけに放送時間帯をゴールデンタイムでというのがテレビ局の本音。しかし、”遊廓編”という微妙な内容ということもあり日曜の夜11時15分の放送で調整中のようです。キッズたちが寝静まったあとの大人の密かなお楽しみといった印象です(笑) 時間帯がどうであれ、観たい人は観る!第2期の放送が待ち遠しい今日この頃です(笑)


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「アベンジャーズ/エンドゲーム」でマーベル映画の一時代が終焉!続くマーベルの方向性が気になります。サノスに変わる強敵が再び現れ、アベンジャーズは復活するのか?アイアンマン無き新生アベンジャーズの牽引役は誰なのか?それとも従来とはまったく違うアプローチで進むのか?興味は尽きません。


マーベルシリーズの個性あふれる豊富なキャラクターたち。コアなファンでもない限りすべてのキャラを熟知している方は少ないと思います(知らなくても知る楽しみもあります)。始動したマーベルの”ニューウェイブ”にはやはり新しいキャラの増員は不可欠。


登場した本作の「シャン・チー」も新たなアベンジャーズの一員として、歓迎されているようなサプライズ映像にファンも思わずニヤリ。 


1000年もの昔からテン・リングスを操り、時代の端々で歴史を変えてきた父親とその息子シャン・チーの生い立ちが丁寧に描かれている、紛れもない新ヒーロー誕生のドラマ。


父親のもとを離れ現在のサンフランシスコでホテルマンを務めるショーン/シャン・チー(シム・リウ)が、同じホテルで働く親友のケイティと同乗していたバスの中で強引な暴漢集団に襲われる。暴漢の目的はショーンが首に下げている母親のかたみのネックレス。ショーンは、常人離れした武術で暴漢たちと大立ち回り。突然の出来事にショーンの過去を知らないケイティは啞然呆然!母親のかたみを狙う暴漢の襲撃を受け、ショーンは帰郷を決意する。


シャン・チーのいけてるアクション、テンリングスのパワー、魅力的な悪役たち。シャン・チーの父親ウェンウー役は、トニー・レオンさん(しぶい!)。家族のドラマを中心に紐解かれる新ヒーローのお披露目はファンの心を鷲掴み!


カンフーアクションを特技とするアジア系ヒーローがMCU(マーベルシネマティックユニバース)に迎えられたと認識出来るのは、作中でMUCでお馴染みのキャラの登場もあったりとファンを意識したうれしい演出があります。テンリングスというアイテムも謎が多く、行く先の大きなカギを握っているとも考えられます。今は想像の範囲ですが、今後の活躍に期待したいと思います。


監督:デスティン・ダニエル・クレットン

脚本:デイヴ・キャラハム、デスティン・ダニエル・クレットン、アンドリュー・ラナム


キャスト

シム・リウ、オークワフィナ、メンガー・チャン、ファラ・チャン、フロリアン・ムンテアヌ、ベネディクト・ウォン、ミシエル・ヨー、トニー・レオンほか


2021年9月3日公開、アメリカ映画

上映時間:132分


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