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「イン・ザ・ハイツ」

終わりの見えないコロナの流行。マスクが外せるのはいつの日か?


インザハイツ.jpg

ブロードウェイ・ミュージカルの映画化作品。主人公のウスナビが自分の過去を子供たちにお話しするスタイルで進行するストーリー。映画の舞台となるのは、アメリカ マンハッタン島北端に位置するワシントン・ハイツ。過去の映画にも登場したジョージ・ワシントン橋が印象的でスタイリッシュかつ野心的な作品。


マンハッタン島といえば映画のロケ地としてよく登場する観光名所というイメージがあります。


この一画にあるワシントン・ハイツは、移民の街だった。


外国からの入植者が築いてきた街ワシントン・ハイツ。夢や希望を抱きながらも立ちふさがる差別という現実。失望や挫折といった困難にもめげず、突き進み、この街で逞しく生きて行く。そんな仲間を愛し、共に支えあう絆の強さを精鋭のダンサーたちがパワフルに表現。


大停電という災害


このワシントン・ハイツで起こる真夏の大停電が人々の活気に影を落とす試練となります。雑貨店を経営するウスナビにとっても未来が変わる分岐点に。


シャープで賑やか、SFチックなダンスシーンも


舞台からスケールアップして描かれる奥行き感、圧巻の大衆ダンスは映画ならでは。ミュージカル映画ではこれまで見たことのない重力無視のCG映像を取り入れているところはチャレンジャー。


生まれ育った土地ではないけれど、住めば都?いろいろあるけれど未来に前向きなエネルギーの万華鏡!エンドロール後にもサービスカットあり、途中退席はもったいないですよ(笑)


監督:ジョン・M・チュウ

脚本:キアラ・アレグリア・ヒューディーズ


キャスト

アンソニー・ラモス、コーリー・ホーキンズ、レスリー・グレイス、メリッサ・バレラ、オルガ・メレディス、ダフネ・ルービン=ベガ、グレゴリー・ディアス四世、ステファニー・ベアトリスほか


2021年アメリカ映画

上映時間:143分


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「ブラック・ウイドウ」

2020東京オリンピックが始まりました。注目の競技が沢山ある中で卓球混合ダブルスが強国中国を破り金メダルを獲得したことは元気をもらいました。残りの熱闘もガンバレ!ニッポン。


ブラック・ウイドウ.jpg

アメコミマーベル作品がアベンジャーズ/エンドゲームまでの10年間で築いたベースで、「スター・ウォーズ」のように壮大な世界観と人気を確立しました。シリーズに登場したキャラにスポットを当てたスピンオフ作品「ブラック・ウイドウ」を冠したナターシャ・ロマノフもその中のひとり。


マーベルヒーローの中でも地球の平和を守る精鋭部隊アベンジャーズの一員であったブラック・ウイドウ(スカーレット・ヨハンソン)が単独作品として上映されたことに意義深いものを感じました。


歴戦の集大成「アベンジャーズ/エンドゲーム」では誰もが忘れられない印象を残した彼女の生い立ちと過去が描かれた家族のドラマは、これこそ大スクリーンで鑑賞したい超大作になっています。


本作の時系列は、「キャプテン・アメリカ/シビルウォー」と「アベンジャーズ/インフィニティウォー」の間の出来事。


私が感動したのは、家族についてです。ブラック・ウイドウの生い立ちで描かれる一家の何気ない日常。実はこの家族、作られた家族だったんです。この家族に愛はあるのか?信頼関係は?


彼女には暗殺者を育成するスパイ組織レッドルームによってさらわれた妹エレーナがいて、組織に取り込まれたものは意識までも管理されてしまいます。ある出来事でこの意識の制御を解除する薬によってエレーナが自我を取り戻します。ブラック・ウイドウは自我を取り戻したエレーナと再会すると、父親を留置所から救出。仮の家族は結束し、レッドルームで研究の任につく母親のいる本丸へ突入。


血のつながりのない家族が、家族と呼べるのか?家族の定義についてルソーの「社会契約論」に的を射たことばが綴られておりました。抜粋しますと「あらゆる社会の中でもっとも古く、また唯一の自然的な社会は、家族という社会である。それでさえも、子どもたちが父親に結びつけられているのは、自己保存のために彼らが父親を必要とする間だけである。この必要がなくなるとたちまち、自然的なきずなは解けてしまう。子どもたちは父親に服従する義務がなくなり、父親もまた子どもたちにつくさなくてはならなかった扶養の義務からまぬがれ、いずれもひとしく独立の状態に戻る。父親が相変わらずいっしょに暮らすとすれば、それはもはや自然的にそうするのではなく、任意的にそうするものである。だから家族でさえも、約束によらなければ、存続させられない。」

ちくま哲学の森 別巻 定義集より


血のつながりについては記されていませんでしたが、作品を鑑賞してちょっぴり家族について調べてみたくなりました(笑)


これから始まるマーベル新シリーズが続々待機しています。まだまだ楽しませてくれそうです。


監督:ケイト・ショートランド

脚本:エリック・ピアソン


キャスト

スカーレット・ヨハンソン、フローレンス・ピュー、デヴィッド・ハーバー、O・T・ファグベンル、ウィリアム・ハート、レイ・ウィンストン、レイチェル・ワイズほか


2021年公開アメリカ映画

上映時間:134分


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「プロミシング・ヤング・ウーマン」

買い物をしていて浄水器が陳列されている棚を見かけ、うちの浄水器もそろそろ交換かなぁ~と思い購入しました。浄水器の交換日は、付箋に書いて貼ってあったのですが先から丸まってしまい、日付が見えない状態でした。浄水器のカートリッジを交換し、日付を確認してビックリ!2015年1月26日!ウソだろって思ったのですが、私しかおりませんので間違いはありません。基本水道水は直に飲まないので事なきを得たのですが、浄水器を使用されている皆さんはこんなことないですよね、ご注意を(笑)


プロミシング・ヤング・ウーマン.jpg

この作品もアカデミー賞ノミネート作品です。数ある作品の選りすぐりだけあって見応えズシリ!


医大を中退し、カフェで働くキャシーは、夜ともなると巷のバーで酔ったふりをして肉体関係を求めてくる男たちに鉄槌を加えるという別の顔の持ち主。彼女はなぜそんなことを繰り返すのか?


彼女の医大生時代の事件に起因した復讐劇は、シチュエーションの音楽、効果音も手伝ってスリラーを鑑賞している気分にさせられます。段階ごとに真相が明らかになって行くプロセスは、抜け出せない深みにハマって行き釘付けです。派手過ぎず、地味過ぎず、ラブロマンスも伏線に挟み、大きく動くエンディングに心を揺さぶられます!


キャシーのターゲットは、男だけではなかった!


事件の闇は深く、キャシーを絶望に追いやった者たちもターゲット。異常と思えた彼女の行動以上に異常な結末に啞然。ドラマはスッキリしても心にしこりを残す問題作です。


監督・脚本:エメラルド・フェネル


キャスト

キャリー・マリガン、ボー・バーナム、アリソン・ブリー、クランシー・ブラウン、ジェニファー・クーリッジ、ラヴァーン・コックス、コニー・ブリットンほか


2020年アメリカ映画

上映時間:113分


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「竜とそばかすの姫」

オリンピック開催にあたり、7月19日~8月9日、8月24~9月5日の期間、首都高が朝6時~22時までの間は通常料金に1000円が上乗せになるという新聞広告を読みました(対象は軽・二輪・普通自家用車)。首都高は交通量が減るかもしれませんが、一般道はどうなるのでしょうかね?R246、環7、環8の渋滞が目に浮かびます。ちなみに午前0時~4時の間は5割引きだそうです。


龍とそばかすの姫.jpg

アニメ界注目監督の一人、細田守監督最新作は再びネット世界へ。一枚一枚手書きで仕上げる作業を考えると気の遠くなるような緻密で壮大な仮想世界の映像は圧巻!そして印象に残るのがストーリーを牽引する注目のヒロイン ベルの歌声。


本作の仮想社会”U”の世界は、55億人が存在し自動通訳で会話が出来てしまう素晴らしい世界です。この仮想社会の住民As(アス)になるには、単純にアバターを選択するものではなく、本人のもつ情報をもとにAIがアバターを形成する仕組みになっています。これがベルが歌姫として”U”で支持される理由のひとつです。一方の対をなす存在の竜は、その姿にこそ秘密が隠されています。”U”の秩序を脅かす謎、この最大の関心事を現実と仮想世界で解決してゆくプロセスをエモく描くには、大人と子供のはざまに位置する高校生がベターなのかもしれません。


歌の持つ力を雄弁な解決手段として描いているため、とても重要であることが伝わります。ベルの歌声がまた素晴らしい!宇多田ヒカルさんで話題になったf分の1ってやつですか?そんな表現しかできませんが、心に沁みました。後半では”U”民との一体感が壮大で、感動的です。


光であるベルと影の竜、図式は美女と野獣です。ベル、美女と野獣。このキーワードを象徴する細田監督のサービスカットか?途中ディズニー映画かと思いました(笑) 


不確かではありますが、ベルのキャラは「アナと雪の女王」を手掛けたアーティストによるものだとネット記事で読んだ記憶があります。なんかそんな雰囲気ありますよね(笑)


声の出演も以下の通り、豪華、豪華。


監督・脚本:細田守


キャスト(声の出演)

中村佳穂、佐藤健、成田凌、染谷将太、玉城ティナ、幾田りら、森山良子、清水ミチコ、坂本冬美、岩崎良美、中尾幸世、島本須美、役所広司ほか


2021年日本映画

上映時間:121分


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「唐人街探偵 東京MISSION」

ネットの記事で「東海道新幹線のトリビア10選」というのを読んでおりましたら、その中の「東京駅のモニュメント」についての説明が刺さりました。説明は、東京駅一番東側(八重洲口)の新幹線ホームに赤レンガの壁を模したモニュメントがあり、壁にはめ込まれたレリーフのメガネをかけた人物は第4代国鉄総裁の十河信二氏だそうです(新幹線の生みの親)。私が刺さったのはその先の説明にあるレリーフのそばに書かれている「一花開天下春」についての意味のことです。この名言は十河氏の座右の銘で、「長い苦労に耐え精進した先に一輪の花が開き、天下に春の訪れを感じる」というものです。なぜ刺さったか?実は最近5年後を見据え、人生初の転職にチャレンジいたしました。まだ試用期間中の身でありまして、この名言を支えにしたいと思ったからです(私にとって今年は種まきの年、第二の人生スタートとなりました:笑)


唐人街探偵.jpg

東京を舞台にしたシリーズ3作目。日本から出演する俳優陣も豪華絢爛!アジアの人気俳優と肩を並べ、コメディタッチながら涙も誘う何でもありの娯楽作!


中国で大人気の本作は、一作完結形式で1作目のタイ・バンコクを皮切りに、2作目のニューヨーク編とワールドワイド。本邦初公開が3作目となりますが、オープニングでちょびっと解説付きの親切もあり、初見でも問題ありません。


登場する世界最強を誇る探偵チームにはランキングがあって、3位の野田(妻夫木聡)が2位のチン・フォン(リウ・ハオラン)に難事件解決の応援を要請します。探偵チームのトップに君臨するQという存在は謎で、1,2作でもベールに包まれていたのではないかと推測します。


東南アジアのマフィア会長密室殺人事件で容疑を賭けられている日本のヤクザ組長 渡辺(三浦友和)からの依頼を受けた野田は、チン・フォンと相棒のタン・レン(ワン・パオチャン)を引き連れ事件解決に乗り出します。そこへランキング9位に急進してきたタイの探偵ジャック・ジャー(トニー・ジャー)も乱入、そして事件解決率100%の警視正 田中(浅野忠信)も目を光らせています。どう考えても渡辺が犯人としか考えようのない難事件の結末は大きな見どころです。


お祭り騒ぎのようなノリのオープニングとギャグはお約束?


コメディ全開でスタートするところは、日本の刑事ドラマとは一線を画しますが、これが終始続いたらと思うと割り切るしかないのですが、エンディングの裁判では実際にはあり得ないながらもきっちりと締めてくれました。この緩急はよかったです。意外にも裁判のバックに流れる楽曲が、角川映画事務所映画製作第2回作品「人間の証明(1977年)」のテーマ曲でした。「人間の証明」を鑑賞された方ならシチュエーションとのマッチングに唸っちゃいますよ(笑)


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ジャケットの画像は所蔵レコードより

余談ですが、「人間の証明」は角川映画第2回作品です。では第1回作品は何だったでしょう?

答え「犬神家の一族」です。角川映画は、この頃イケイケでした。テレビCMで「読んでから観るか?観てから読むか?」の名コピーも生まれました。


ダブル主演と言っても過言ではない活躍を見せる妻夫木聡さんですが、海外でこういう作品に出演していたとは知らなくて目から鱗でした。「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT(2006年)」でのチョイ出演もビックリしましたね(笑)


全体の印象としては、東京の観光名所が上手く切り取られていて、大きな宣伝になっているところなど監督の心遣いもうれしい作品です。


監督・脚本:チェン・スーチェン


キャスト

ワン・パオチャン、リウ・ハオラン、妻夫木聡、トニー・ジャー、長澤まさみ、染谷将太、鈴木保奈美、奥田瑛二、浅野忠信、シャン・ユーシェン、三浦友和ほか


2021年中国映画

上映時間:136分


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「ゴジラVSコング」

7月です。いよいよオリンピックが始まります。今でも開催の賛否は続いていて、日本人の心が一つになれない状況です。それでもやるからには、頑張っている選手たちをテレビの前で応援します(笑)


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小学生の時に始めてゴジラを見たときのときめき、ワクワク感!この気持ちは、いくつになっても変わりませんし、変える気もありません。その方が人生面白いからです(笑)


究極のモンスター対決!勝者はゴジラか?コングか?本作は既に日本が、「キングコング対ゴジラ」で映像化しているだけに同じスタイルのトレースにとどまったら、ストーリー的には物足りなさを感じてしまうと思います。ところが、気まぐれに人類を襲うことのないゴジラが、現れた理由。この理由に隠し玉が用意されていて、大きな見どころとなっているところが本作の大きな特徴。ゴジラ目線からすれば、「人間は何をやらかしてくれるんだ!」という咆哮です。


人類を恐怖に陥れるゴジラにコングをぶつけて倒す!これが人類の選択した”目には目を”の作戦なのですが、2大モンスターの大迫力のバトル映像は、分かってはいても心拍数が上がります。監督がバトルに心血を注いだというのも頷けます。


ハリウッドデビューを果たした小栗旬さんの役どころも良かったです。セリフこそ少ないものの、役柄のインパクトといい、その存在感は十分です。


「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのピーター・ジャクソン監督が2005年に「キングコング」をリメイクしていますが、理由は子供のころに大きな影響を受けたからと語っていました。今のお子様たちが、この作品に影響を受けて大人になってからリメイクしたいと考えたら、どんな作品を撮るのでしょうか?映像は、行きつくところまで来てしまった感は否めませんが、なんか楽しみです(笑)


監督:アダム・ウィンガード

脚本:エリック・ピアソン、マックス・ボレンスタイン


キャスト

アレクサンダー・スカルスガルド、ミリー・ボビー・ブラウン、レベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、デミアン・ビチル、エイザ・ゴンザレス、ジュリアン・デニソン、ケイリー・ホトル、小栗旬ほか


2021年上映アメリカ映画

上映時間:113分


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