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「ブラック・ウイドウ」

2020東京オリンピックが始まりました。注目の競技が沢山ある中で卓球混合ダブルスが強国中国を破り金メダルを獲得したことは元気をもらいました。残りの熱闘もガンバレ!ニッポン。


ブラック・ウイドウ.jpg

アメコミマーベル作品がアベンジャーズ/エンドゲームまでの10年間で築いたベースで、「スター・ウォーズ」のように壮大な世界観と人気を確立しました。シリーズに登場したキャラにスポットを当てたスピンオフ作品「ブラック・ウイドウ」を冠したナターシャ・ロマノフもその中のひとり。


マーベルヒーローの中でも地球の平和を守る精鋭部隊アベンジャーズの一員であったブラック・ウイドウ(スカーレット・ヨハンソン)が単独作品として上映されたことに意義深いものを感じました。


歴戦の集大成「アベンジャーズ/エンドゲーム」では誰もが忘れられない印象を残した彼女の生い立ちと過去が描かれた家族のドラマは、これこそ大スクリーンで鑑賞したい超大作になっています。


本作の時系列は、「キャプテン・アメリカ/シビルウォー」と「アベンジャーズ/インフィニティウォー」の間の出来事。


私が感動したのは、家族についてです。ブラック・ウイドウの生い立ちで描かれる一家の何気ない日常。実はこの家族、作られた家族だったんです。この家族に愛はあるのか?信頼関係は?


彼女には暗殺者を育成するスパイ組織レッドルームによってさらわれた妹エレーナがいて、組織に取り込まれたものは意識までも管理されてしまいます。ある出来事でこの意識の制御を解除する薬によってエレーナが自我を取り戻します。ブラック・ウイドウは自我を取り戻したエレーナと再会すると、父親を留置所から救出。仮の家族は結束し、レッドルームで研究の任につく母親のいる本丸へ突入。


血のつながりのない家族が、家族と呼べるのか?家族の定義についてルソーの「社会契約論」に的を射たことばが綴られておりました。抜粋しますと「あらゆる社会の中でもっとも古く、また唯一の自然的な社会は、家族という社会である。それでさえも、子どもたちが父親に結びつけられているのは、自己保存のために彼らが父親を必要とする間だけである。この必要がなくなるとたちまち、自然的なきずなは解けてしまう。子どもたちは父親に服従する義務がなくなり、父親もまた子どもたちにつくさなくてはならなかった扶養の義務からまぬがれ、いずれもひとしく独立の状態に戻る。父親が相変わらずいっしょに暮らすとすれば、それはもはや自然的にそうするのではなく、任意的にそうするものである。だから家族でさえも、約束によらなければ、存続させられない。」

ちくま哲学の森 別巻 定義集より


血のつながりについては記されていませんでしたが、作品を鑑賞してちょっぴり家族について調べてみたくなりました(笑)


これから始まるマーベル新シリーズが続々待機しています。まだまだ楽しませてくれそうです。


監督:ケイト・ショートランド

脚本:エリック・ピアソン


キャスト

スカーレット・ヨハンソン、フローレンス・ピュー、デヴィッド・ハーバー、O・T・ファグベンル、ウィリアム・ハート、レイ・ウィンストン、レイチェル・ワイズほか


2021年公開アメリカ映画

上映時間:134分


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