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「キングスマン/ファーストエージェント」

フランシス・フォード・コッポラ監督の名作「ゴッドファーザー」シリーズが一作目公開から今年で50周年を迎えるそうです。作品の名言に着目した格言の書「マフィアに学ぶ人生の言魂101」(笠倉出版社刊)は、すくい取ったセリフの解説付きです。シチュエーションが目に浮かんで参ります。一部抜粋し、紹介します。


ゴッドファーザーより

「わしはそれほど情けない男か。君が友人として来れば、そんなクズなどすぐ処分してくれる。(略)君が友人なら。」


格言「友をおろそかにするなかれ」

(前略)娘を輪姦された葬儀屋ボナセラは、ドン・ヴィトーに「殺してください。お礼はします」と懇願する。「金ならいくらでも出す」。その態度にドンは静かな怒りを匂わせる。お前はこれまで私を避けて来たではないか。関わりたくない、と。しかも私をまるで金次第で何でも引き受ける殺し屋のごとく扱っている、と。ドンはリスペクトの欠ける依頼者に、ささやかな抗議として、たしなめの台詞を吐く。葬儀屋は語り口調は丁寧だが、相手への敬意が全くない。「金さえ払えばいいんだろ。つべこべぬかさず、とっとと仕事をしろ」という物言いでは、叶う話も叶わない。傲岸不遜は何も生まない。その教えがここにある。


キングスマンファーストエージェント.jpg



「キングスマン」シリーズ最新作は、誕生の物語。1914年の時代に確立する盲点をついた情報網に目がテン(笑)


スパイ組織キングスマンを立ち上げるのは、主人公で英国貴族のオックスフォード公。彼が如何にして組織を立ち上げたのかが描かれるスパイアクション。


謎の組織が画策する第一次世界大戦を阻止しようとオックスフォード公は、息子と共に組織のキーマン ラスプーチンと接触する。黒幕はだれなのか?


偶然ですが、鑑賞前に録画した番組「NKHスペシャル 映像の世紀」シリーズを見ておりましたらこれが、第一次世界大戦の映像も記録されていて、「キングスマン」誕生の時代がお勉強出来てしまいました。第一次世界大戦は、人類が映像に収めた初めての戦争だそうです。作品に登場するラスプーチンは実在した人物であったこともわかりました。


史実を知ってしまうと作品は、フィクションであることが明白ですが、比較するとこれぞエンターテインメントという実感が湧いてきます。


フランツフェルディナンド(オーストリア皇帝)の暗殺を引き金に始まる世界大戦なのですが、ヨーロッパではそれまで40年近く戦争がなかったこともあり、庶民は血気盛んに大義名分で盛り上がり、戦争は直ぐに終わるものと思っていたこと。兵士募集のポスターが功を奏し多くの若者が戦争に志願したことなど、当時の様子がうかがえました。この募集ポスターを劇中で息子が、オックスフォード公に差し出すシーンもあったりして、史実を絡める演出もぬかりありません。


話それますが、「映像の世紀」は1995年に制作された番組と注釈付きですが、こういう番組がNHKの真骨頂ではないかと思います。チコちゃんもカネオくんも大好きですが、硬派な番組も忘れずにメリハリ持たせてください(笑)

監督:マシュー・ヴォーン
脚本:マシュー・ヴォーン、カール・ガイダシェク
キャスト
レイフ・ファインズ、ハリス・ディキンソン、ジャイモン・フンスー、ジェマ・アータートン、リス・エヴァンス、トム・ホランダー、チャールズ・ダンス、マシュー・グード、ダニエル・ブリュールほか
2021年 アメリカ映画
上映時間:131分
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