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「2020年月別ベスト PART4」(最終回)

2020年度日米アカデミー賞の発表が近づいています。各賞に輝く作品に興味津々!今回の賞レースは邦画、洋画の大作が、コロナ禍で次々に延期という異例の賞レースとして映画史に記録されることになってしまいました。一方で配信作品の視聴者急増に伴い、アメリカでは劇場上映から配信上映に切り替えるなどの試行錯誤も2020年の大きな特徴です。


今回は、個人的劇場鑑賞作品を月別に振り返り、順位をつけて紹介する恒例月別ベスト最終回です。


2020年10月鑑賞作品(全9作品)

▽朝田家!

▽フェアウェル(洋画)

▽82年生まれ、キム・ジヨン(洋画)

▽人数の町

▽鬼滅の刃 無限列車編

▽きみの瞳(め)が問いかけている

▽星の子

▽薬の神じゃない!(洋画)

▽望み


第1位「鬼滅の刃 無限列車編」

鬼滅の刃S.jpg

この作品の異変(社会現象)を知ったのは、公開以前に読んだ新聞記事です。にわかには信じられなくてツタヤさんにレンタルに出かけたら、全部貸し出し中、コミックも完売でした。映画が公開されるやいなやロケット発進、最速で日本の興行新記録を達成!現在も続く、鬼滅ヒットの経済効果は、計り知れません(笑)

原作はもちろん、素晴らしい音と映像で創造を膨らませた製作者の皆さまへの敬意と続編への期待感をこめて。


第2位「朝田家!」

朝田家!S.jpg

世の中に家族のコスプレ写真を撮影し続け、写真集を出してしまった写真家さんがいたなんて知りませんでした。コスプレと言っても、ちゃんとテーマがあって、なりたかった職業ややってみたかったこと。戦隊ヒーローなんて好きな人はニヤリ。でもそれが不思議なもので、リアル写真集を見たい!という気持ちになって、買ってしまったわけですよ。購入の動機は、見たいという好奇心だけではありません。もちろん、映画に感動したからです(笑)


第3位「薬の神じゃない」

薬の神じゃないS.jpg

生老病死。これは避けて通れないヒトの運命。世の中には病と闘う大勢の人たちがいます。本作は、闘うアイテムである薬をめぐる中国で実際に起きた事件に基づいたドラマ。中国でべらぼうな値段で売られている薬が、インドでは安いジェネリック薬として販売。それを密輸して安く密売することで利益を得る男が、違法で目をつけられ一度は撤退するものの薬を手に入れられず同じ病で亡くなった仲間や、薬を買うために家を手放した罹患者などの現実を知り、男はある決心をします。法律的には犯罪者、罹患者にとっては神様!タイトルに座布団5枚(笑)



2020年11月鑑賞作品(全11作品)

▽朝が来る

▽罪の声

▽ようこそ映画音響の世界へ(洋画:ドキュメンタリー)

▽羅小黒戦記~ぼくが選ぶ未来~(洋画:アニメ)

▽水上のフライト

▽ホテルローヤル

▽ドクター・デスの遺産

▽ばるぼら

▽ミッシング・リンク(洋画:ストップモーションアニメ)

▽スパイの妻

▽STAND BY ME ドラえもん2


第1位「罪の声」

罪の声S.jpg

世間を恐怖に陥れたグリコ・森永事件を題材にした未解決事件の真相に迫る作品です。50代以上の方ならリアルタイムでこの事件のニュースを聞いた記憶があろうかと思います。犯罪に使われたカセットテープの音声(子供の声)が、自分の声であることを知ってしまった男と事件を追う記者の協力によって紐解かれる謎に驚嘆し、胸が締め付けられます。


第2位「ミッシング・リンク」

ミッシング・リンクS.jpg

ストップモーションアニメは、私も以前は敬遠しがちなジャンルでしたが、それは食わず嫌いであることに気付きました。今は大好きなジャンルです。なんと言っても手作り感がストレートに伝わる表現方法に驚かされたり、癒されたりと心が躍ってしまうんです(笑) ストーリーも本格派、感動もあります。本作は、英国紳士の冒険家と会話の出来るビックフットのバディ作品。気持ちの良い落ちがとても印象に残りました。


第3位「スパイの妻」

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世界のクロサワ再来か?第77回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞作品!とても重い作品です。1940年の満州国で国家の重要機密を知ってしまった夫が正義を貫こうと行動を起こします。反逆者の妻であることを承知の上でともに旅立つ決心をする妻。緊迫のクライマックスでは、妻もひっくり返る(こけたわけでは、ないですよ:笑)どんでん返し、さすがスパイ!


2020年12月鑑賞作品(全9作品)

▽サイレント・トーキョー

▽燃ゆる女の肖像(洋画)

▽魔女がいっぱい(洋画)

▽新解釈 三國志

▽ワンダーウーマン1984(洋画)

▽ビルとテッドの時空旅行(洋画)

▽私をくいとめて

▽えんとつ町のプペル(アニメ)

▽ジョゼと虎と魚たち(アニメ)


第1位「ワンダーウーマン1984」

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IMAX仕様で制作された超大作が本国に先立ち日本先行上映って、これ日本の映画ファンからすれば身に余る光栄な出来事です。テレビでは味わえない音響と映像に包まれる幸福感!何というささやかな贅沢(笑) IMAXの圧倒的な大画面に投影されたワンダーウーマンの恋と試練。過去にあった秘密が明かされたわけですが、このことでワンダーウーマンの一途さを知りました。


第2位「魔女がいっぱい」

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美しい花にはトゲがある。性格は分かりませんが、アンハサウェイさんは、素は誰もが認める美人な女優さんです。その彼女が演じる魔女のインパクトといい、魔女をアピールするかのような口裂け女張りのメイクが素敵!昔のディズニー作品かと思わせるストーリーながら魔女の魔法にかかり、ネズミになった子どもたちは、魔女が死んでも人間には戻れないというシビアさはアダルト(笑)


第3位「えんとつ町のプペル」

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2月現在でもヒット中の人気作品。プロの作家さんではなく、お笑い芸人さんの原作というところに一票です。煙突の排ガスで空の見えない世界が、アニメならではの幻想と創造の世界観に没入。プペルと付き合うゴミ人間の正体も納得。お笑い芸人さんが、排ガス公害の世界を想像したきっかけは、中国のPM2.5でしょうか?日本も「ゴジラ対ヘドラ」が上映された昭和時代は、水俣病やイタイイタイ病といった公害病がありました。東京の墨田川なんて、今では想像つかないかもしれませんが、工業廃水垂れ流しのドブ川でした。


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「ある人質 生還までの398日」

先日珍しく家で野菜炒めを作ろうという気になって、買い物に出かけました。世の中便利なもので野菜炒めの素もあるし、野菜のセットがパックで売っていて野菜を切る手間もありません。物足りないように思いつつも手間をかける気は全くありませんので適量の肉とパック野菜、野菜炒めの素を加えてフライパンで炒めるだけです。でもそれじゃ、面白くないので野菜炒めの素を麻婆豆腐の素に変えてみたらどうだろう?で、実際に試してみましたら、これが美味しいんですよ(笑) 


ある人質.jpg

IS(アルカイダ系過激派組織)に拉致されてしまった青年を助けようと奔走する政府と家族。彼を救う手立ては高額な身代金のみ。ところが、青年の母国デンマークはテロに屈しないと明言!即ち身代金は、渡さないことがお決まりです。青年が拘束されているアジトには、他で拉致されたジャーナリストたちもいて、身代金を拒否されたものは、ISの手により公開処刑に!実話がベースの本作、息を吞む緊迫感、恐怖感が肌に伝わります。鑑賞後思い出すだけでも震えます。


写真家として新たな人生を歩み出したデンマーク青年ダニエルのお仕事は、シリアでの撮影。現地のエージェントが付き添いで、彼は自然や人々の暮らしを撮影していたのですが、突然ISに不審者として囚われてしまいます。


帰ってこないダニエルを心配する家族の苦悩。政府とつながりのあるテロ対策のプロがISと交渉を進めるものの法外な要求額は、国はもちろん、家族が負担しきれるものではありません。タイトルのサブコピーには、”生還までの398日”と表記されていますので結果は明白なのですが、どのように生還したのかは、見どころです。


それにしましてもISを演じた役者さんたちの鬼気迫る演技は、本物じゃないかと思えるほどです。映画という雰囲気を突き抜けた全体の小寒い空気感。ドキュメンタリーを観ているような感覚です。


監督:ニールス・アルデン・オプレヴ

共同監督:アナス・W・ベアテルセン

脚本:アナス・トマス・イェンセン

原作:プク・ダムスゴー「Based upon a novel by PUK DAMSGARD」


キャスト

エスベン・スメド、トビー・ケベル、アナス・W・ベアテルセン、ソフィー・トルプ、クリスティアン・ギェレルプ・コッホ ほか


2019年デンマーク、スウェーデン、ノルウェー合作映画

上映時間:138分


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「モンテッソーリ 子どもの家」

国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs:エスディージーズ)17の目標のひとつに”質の高い教育をみんなに”というのがあります。質の高い教育とは何でしょうか?本日発売の「AERAアエラ」の記事に”藤井二冠も受けたモンテッソーリ教育の「真価」”もSDGsに関連しての記事なのか?朝刊の宣伝に目を奪われました。



モンテッソーリ.jpg

アンネ・フランク、英国ロイヤルファミリー、ジェフ・ベゾス、ビル・ゲイツ、バラク・オバマ、そして日本の藤井聡太(敬称略)と名だたる人物を輩出したモンテッソーリ教育とは?自分の娘の誕生から教育に興味を持ち、モンテッソーリ教育と出会った監督が2年弱に渡る密着取材を行ったドキュメンタリー作品です。


お恥ずかしい話なのですが、私はこの作品を観るまでモンテッソーリが、人物の名前であることを知りませんでした。モンテッソーリの正式名称は、マリア・モンテッソーリ。1907年にローマに開設した「子どもの家」の革新的な教育方法が世に認められ、現在では140を超える国に教育の場が広がっているそうです。


監督が取材を行ったのは、フランスにあるモンテッソーリ幼稚園で2歳半から6歳までのお子さまたちです。子どもの興味と集中力に着目した教育法は、独特で、教室に整理整頓された教具は、日常生活にあるごく普通の道具なのですが、ある子はパズルを組み立てたり、またある子はりんごを切ったりと多種多様です。これらの道具に興味を持つ子供たちは、仕事と認識して自発的に学ぶだけではなく、年長さんが下の子に使い方を教えている姿には目から鱗です。


先生は、一人一人に真摯に向き合いあれをやりなさい、これはダメなんて一切言いません。水を移し替えたりする単純な作業から次第に文字に興味を持ち始めるまでの成長を見つめ、アドバイスする観察のスタンスに徹しています。日本では、家庭で教えることを幼稚園という社会に出て、共同生活の場で学ぶという教育方法もアリだと思いました。


以前、テレビ番組「深イイ話」で8歳で絵本を出版して、ベストセラーになったスゴイ少女が紹介されていましたが、この少女のご両親がまた素晴らしくて、子どもに自分で考えさせる教育をしているところは、モンテッソーリ教育に通じるものを感じました。


”教育”って本当に難しいとおもいます。教える側が教わるという考えからスタートしたモンテッソーリの教育法。お子様の将来を考えている親御さんにおすすめの一本です(笑)


監督・撮影・録音:アレクサンドル・ムロ

日本語吹き替え:本上まなみ、向井理


2017年フランス映画

上映時間:105分


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「すばらしき世界」

最近、鬼滅の刃のテレビシリーズ第2弾「遊郭編」の放送決定という情報がネット他で解禁になりました。解禁以前に辛坊治郎さんのラジオ番組で「鬼滅の刃の続編は、テレビでやりますよ」と聴いていたのですが(断言ではなく憶測のような口調でした)、今考えてみると情報のサーバー辛坊さんが、知らないワケないですよね?「人はみな、秘密を抱えて生きている」。そんなことを思ってしまうわけです(笑)


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罪をつぐない出所して、社会復帰に奮闘するある男のドラマ。と端折って書いてしまうと「ふ~ん」で終わってしまいますが、そのプロセスが観る者の心を揺さぶらずにはいられない「すばらしきおすすめ映画」です。


13年の服役中、シャバの世界は激変していた。服役前の社会で通用していたことは、今や厳しい風当たり。浦島太郎状態の三上(役所広司)は、知り合いの支援を受けながら社会のレールに乗ろうと必死の努力を続けるが…。


殺人罪で服役した三上は、極道としてのプライドとポリシーをもち、義理人情に熱く、「弱気を助け強気を挫く」を体現する男。しかし、出所後世のため人のためを思って行動することが、社会に受け入れられない。激情に身を任せてしまう三上は、自身の価値観に苦しむ。


三上が服役中のくせで手足を前後させて歩く姿に、映画「うなぎ」を思い出した方もいるのでは(笑) 随所に笑いの要素を盛り込みつつ、ドラマには混沌社会を振りかえさせる楔が打ち込まれています。自暴自棄の三上を心配したり、ビックリしたり、冷や冷やしながら気付けば応援していました。このまま無事に…!行くわけないか~!


監督・脚本:西川 美和

原作:佐木 隆三「身分帳」


キャスト

役所広司、仲野太賀、六角精児、北村有起哉、白竜、キムラ緑子、長澤まさみ、安田成美、梶芽衣子、橋爪功ほか


2021年日本映画

上映時間:126分


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「ツナガレラジオ」&「ファーストラヴ」

ブログ更新にあたり、最終調整をしていた13日23:07に突然家中の電源がダウン!ほぼ同時にグラグラグラッと横揺れ!福島県で発生した地震の影響で広範囲に渡り停電がありました。被害状況は、まだよくわかりませんが皆さん、ご無事ですよね?私は、ブログ記事を保存していなかったため、書き直し程度ですみましたが、地震…怖いですね。スマホでラジオ情報を聴きながら電源復旧を待つこと数時間。日付は変わって14日2:14ころ復旧いたしました。再びブログを再開するもののいざという時のために記事1行ごとに保存しましたとさ。


2月13日は「世界ラジオデー」です。私もラジオファンの端くれとして、今回はラジオが絡む新作2本の紹介です。


ツナガレラジオ.jpg

ラジオデーに合わせてのタイミングなのかはわかりませんが、タイムリーな上映です。ロケ地がなんと伊勢原市なので、伊勢原市民のみなさまは必見です!(笑) 冒頭いきなり伊勢原駅が登場しますので、めっちゃ分かりやすいです。ドラマの舞台は、伊勢原市のシンボルである大山(別名:雨降山)の登山道につづく観光地のお店なので、一度はそばを通った記憶があるのではないでしょうか?私も中学生時代3年間大山山頂から初日の出(ご来光)を拝んだ経験やスキーでひざの靭帯を断裂した時は協同病院に2ヶ月入院したご縁があります。作品は、若者たちが希望と夢を抱きながらラジオ放送に情熱を注ぐ青春ドラマです。


若者10名が、伊勢原市の大山観光地にあるアフリカフェに集合。このカフェは、昔伝説のラジオ放送が行われた場所でいま再びインターネットを活用した新しいスタイルでラジオ放送を始めようと意気揚々です。


始まったラジオ放送は立ち上がりの勢いでつかみはよかったものの、その様子をうかがっていた豆腐屋のおやじさん(イッセー尾形)から同じ轍を踏むと一蹴されます。その予言はみごと的中し、何度か放送を重ねるうちに反応が悪くなり、仲間内の空気も悪くなり、スポンサーである伊勢原市役所から契約解除の危機に!ピンチ脱出なるか?


歌が上手い地元のおばちゃんが、彼らの放送に花を添えるのですが、なんとこのおばちゃん、いやこの方は人気アニメ「ワンピース」ルフィーの声でお馴染みの田中真弓さんでございました(笑) 伊勢原にご縁でもあるのでしょうか?


私は伊勢原市民ではありませんが、大山と言えば豆腐料理、大山こま、大山阿夫利神社と頂上からの絶景、秋には紅葉です。登山道は男坂(急な階段多し)と女坂(男坂よりは膝にやさしい)に分かれていますが、大山阿夫利神社まではケーブルカーを利用すれば楽ちんです。


監督:川野 浩司

脚本:藤咲 淳一


キャスト

西銘駿、飯島寛騎、阿久津仁愛、井阪郁巳、橋本祥平、深澤大河、ゆうたろう、板垣季光人、立石俊樹、醍醐虎汰朗、田中真弓、イッセー尾形ほか


2021年日本映画

上映時間:86分


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ファーストラブ.jpg

ラジオ絡みというのは、冒頭で主人公の公認心理師 真壁由紀(北川景子)がラジオ番組にゲストとして出演しています。これは彼女がそんじょそこらの公認心理師ではないことを裏付けるシーンになっています。


大学生の聖山環奈(芳根京子)がなぜ父親を殺めなければならなかったのか?容疑者として拘留されている彼女に個人的なある思いから接見を望んだ真壁由紀は、容疑者の弁護士であり夫の弟でもある庵野迦葉(中村倫也)と共にその真相に迫ります。


供述が二転三転する容疑者に対し庵野はお手上げ状態です。しかし、真壁由紀は彼女との面会で自分が抱えているトラウマに似たものを感じ、賭けにでます。それは面会で自分をさらけ出し、彼女が心を開いてくれることを期待するものです。この行為は、真壁由紀自身にとっても辛い過去と向き合うことになります。


聖山環奈を無罪にしたい!犯罪の経緯が明らかになるにつれ真壁由紀もトラウマに苦しみます。容疑者と心理師の心が交錯しながら迎えた裁判で下される判決とは。


終盤になると劇場内のあちこちから涙している様子が耳から入ってきました。とても繊細でナーバスな難しい役どころを演じた北川景子さんと芳根京子さんの熱演に拍手!


監督:堤幸彦

脚本:浅野妙子

原作:島本理生「ファーストラヴ」


キャスト

北川景子、中村倫也、芳根京子、板尾創路、石田法嗣、清原翔、高岡早紀、木村佳乃、窪塚洋介ほか


2021年日本映画

上映時間:119分


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「2020年月別ベスト PART3」

またまたラジオネタになりますが、2日火曜日のニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー」のゲスト やくみつるさんの9時の聴きどこで、私の知る限りでは初めて(過去に聞き逃したかもしれません:笑)の映画紹介がありました。やくみつるさんは、漫画家でありコレクターであり、相撲や横浜DeNAの深いファンであり、旅や漢字、虫の達人でもある博学な方です(同じ漫画家として博学だった”はらたいらさん”を思い出します)。言葉を慎重に選び、豊富なウンチクで語られるコメントからは、インテリジェンスが伝わって参ります。そんなやくみつるさんのおすすめ作品は、

▽「キング・オブ・シーヴズ」2015年に実際に起きた強盗事件をモチーフにした作品(新作)

▽「大コメ騒動」富山県出身の俳優さんたちが、大活躍。現在富山で盛り上がっているそうです(新作)

▽「馬鹿が戦車(タンク)でやってくる」山田洋次監督の初期作で大江健三郎さんや安部公房さんといった日本の頭脳からも高い評価を得た作品らしく、やくみつるさんのイチオシ!

私は「馬鹿が戦車(タンク)でやってくる」に興味が湧きました。詳しく紹介を聴きたいと思われましたらラジコのタイムフリーでご視聴なさってください。


拙ブログで毎年恒例にしている、あくまでも個人主観による月別ベストの3回目です。記事を書いた作品もあれば、タイミングを逸して書けなかった作品もありますが、自分にうそはついていないと自負しております(笑)



2020年8月鑑賞作品(全8作品)

▽SKIN/スキン(短編、長編で1作品とカウント)

▽はちどり

▽海底47m~古代マヤの死の迷宮~

▽思い、思われ、ふり、ふられ

▽2分の1の魔法

▽糸

▽コンフィデンスマンJP~プリンセス編~

▽事故物件~怖い間取り~



第1位「SKIN/スキン(短編、長編)」

SKINスキンS.jpg

短編、長編が同時上映の本作。のっけからの短編にまず度肝を抜かれました。短編はレイシスト(人種差別主義者)の顛末が描かれ、長編は、レイシストからの転生が描かれています。寝不足での鑑賞だったので体調が心配だったのですが、目が覚めました(笑)



第2位「コンフィデンスマンJP~プリンセス編~」

コンフィデンスマンプリンセスS.jpg

この結末は絶対にないだろうと思っていたら、見事に裏切ってくれました。素晴らしい!本作に出演していた三浦春馬さん、竹内結子さんの件は本当にショックでした。竹内結子さんが他界した9月27日は、私の母親の命日です。生涯忘れることはないと思います。



第3位「糸」

糸S.jpg

「はちどり」か「糸」か迷いましたが、もう一度鑑賞するとしたらどちらを選ぶのかを自分に問うた結果です。作品には児童虐待といった要素もあって、不憫に思えてなりませんでした。そんな過去を乗り越えた二人の運命が、中島みゆきさんの楽曲「糸」に乗って壮大に描かれています。児童虐待で思い出すのはアニメ「ぼくだけがいない街(TVシリーズ)」です。この作品にも虐待を受けている少女が出てきますが、少女が主人公の家に泊まって母親から出された朝食を見て泣いてしまうシーンは、観ているほうも涙でした。



2020年9月鑑賞作品(全9作品)
▽青て痛くて脆い
▽宇宙でいちばんあかるい屋根
▽ファナティック~ハリウッドの狂愛~
▽ミッドウェイ
▽スペシャルズ
▽TENET
▽劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン
▽アダムスファミリー
▽ウルフズ・コール


第1位「ミッドウェイ」

ミッドウェイS.jpg

映画では描かれていないのですが、そもそも日本がなぜ真珠湾を攻撃したのか?池上彰さんの解説によりますと当時日本は日中戦争の最中でその日本に対しアメリカが経済制裁に乗り出し、原油の輸出を止めた(中東で油田が発見されたのは、戦後で当時はアメリカに頼っていた)。焦った日本は、インドネシアの油田を狙いますが、オランダ領であるため同盟国のイギリス軍がシンガポール基地から救援に駆け付ける。なのでシンガポールを占領しなければならない。しかし、イギリス軍を攻撃すれば今度はハワイの真珠湾からアメリカ軍が支援にやってくる。その前に真珠湾を攻撃しようとなったのだそうです。今の世の中からは想像もつかない世界だったんですね。日本は戦争に負けたことで、「世界と仲良くすることを学んだ」と思いたいです。


第2位「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」

ヴァイオレット・エヴァーガーデンS.jpg

ご存知京都アニメーションの秀作です。テレビシリーズの劇場版ということで、一見さんでも楽しめる作りにはなっていますが、真に劇場版の感動を知るにはやはりテレビシリーズは必見です。死んだと思われていたギルベルト少佐が生きていた。ヴァイオレットは、ただこのためだけに生きる希望を繋いできたからです。「鬼滅の刃 無限列車編」も例外ではありません。原作を読まなくてもテレビシリーズさえ押さえておけば、これからのワクワク感はキープ出来ます。


第3位「ファナティック~ハリウッドの狂愛者~」

ファナティックS.jpg

主演のジョン・トラボルタさんを初めてスクリーンで観たのが、オールナイト上映された「サタデーナイトフィーバー」です。ビージーズの楽曲に乗り、披露するダンスのかっこよかったこと。一夜にしてハリウッドのスターダムにのし上がって以来今日までその座をキープしてきた実力派が、オタクを演じるということに根っからの職人を観たように感じました。


つづく



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