「新解釈 三國志」
映画「鬼滅の刃 無限列車編」の大ヒットにより視聴者からの要望に応え、今週20日日曜ゴールデンタイムにフジテレビが全国ネットでテレビシリーズ第22話~26話の総集編の特番を放送するそうです。私は原作漫画からではなく、テレビシリーズの入門者です。第1話~21話までは頭の中をニュートラルにしてビギナー鑑賞を続けていたのですが、ギアが入ったのは22話からでした。謎だった柱の剣士が一堂に会し、炭次郎とねず子の裁判シーンは見ごたえがありました。初登場のお館様 産屋敷耀哉(素晴らしい人格者)が鬼のねず子に不信感を露わにする柱剣士たちに披露した手紙で、明らかになった炭次郎の師匠 鱗滝、冨岡義勇の覚悟には、うるっと来ました。後半の鬼舞辻無惨が部下の鬼たちに行うパワハラも見どころです。ここで魘夢(えんむ:下弦の壱)が誕生し、劇場版で対峙することになります。
テレビシリーズと劇場版を平らげて、今は原作漫画が読みたいという飢餓感を耐え忍んでおります(笑)
三國志といえば横山光輝さんの漫画をベースに語られることが多いと思います。横山版「三国志」は、蜀(しょく)の滅亡までが描かれている超大作です。そのイメージを思い描いている方からすれば、映画「新解釈」版は赤壁の戦いまでが描かれていて、主軸の登場人物たち(劉備、関羽、張飛、孔明、孫権、周瑜、曹操ほか)のM-1グランプリかと見紛う掛け合いに苦笑。語り部に西田敏行さんを据え、令和時代の新解釈ドラマは、たてまえよりも本音が主流のようでございます(笑)
文庫版全30巻
ハリウッド映画「レッドクリフ」に登場する主役たちは、とにかくカッコよかった!闘いのスケール感、迫力は大量資金投入の賜物!意思疎通に楽器を使いセッションするなどスタイリッシュ!それとは対照的なのが本作(そこそこお金かかってます:笑)。よく考えてみれば(考える必要もないけど:笑)こんな「三國志」もあっていいんじゃないか?だって現代風のエンタメですもの。
劉備のへたれさを関羽、張飛がサポートし、軍師となる孔明は適当で赤壁の戦いで逆転劇となる風向きを予想したのが実は…!といった嘘のような本当のウソが面白いです!
こういう作品はくどくど説明する必要すらないように思います(褒め言葉:笑)
横山光輝さんの作品で私がハマったのは「三國志」以外で「水滸伝」があります。こちらも新解釈版で映画化してみては?(やめてください:笑)
コミック版全7巻
監督・脚本:福田 雄一
キャスト(豪華絢爛)
大泉 洋、賀来 賢人、橋本 環奈、岡田 健史、橋本さとし、高橋 努、岩田 剛典、渡辺 直美、磯村 勇斗、矢本 悠馬、阿部 進之介、半海 一晃、ムロツヨシ、山田 孝之、城田 優、佐藤 二朗、西田 敏行、小栗 旬ほか
2020年日本映画
上映時間:113分