「ようこそ映画音響の世界へ」
11月です。7日の朝刊一面は「バイデン氏優位続く」。世界に影響力を持つ同盟国のリーダー選出を見守りながら、コロナを警戒しつつ粛々と映画鑑賞を続けています
サイレントからトーキーへ。モノラル音声からステレオ音声へ。そして現在に至るまでの映画音響の世界へようこそ!映画ファンなら必見!ファンでなくてもテレビ番組【マツコの知らない世界】がお好きなあなたには、ぜひお勧めしたいドキュメンタリー作品です。ちなみにマツコさんは登場しません(笑)
この作品、マニアックだから東京でしか上映されないだろうと思って、レンタルが始まるまで待とうと諦めておりました(コロナがなければ出かけていました)。なので近隣で上映してくださった劇場にまず、感謝!
以前このブログで紹介した「すばらしき映画音楽たち」の姉妹作品にあたると思いますが、本作と合わせて押さえておけば、映画を楽しむレパートリーが広がり、見方、感じ方も変わると思います。登場するキャストたちの証言、裏方の作業シーンは目から鱗で時にハッとさせられる気付き、発見もありました。
映画を楽しませる工夫や努力、よく「縁の下の力持ち」と言いますが音響の仕事もそのひとつ。音のない世界に音を想像し、創り上げてゆく。「スター・ウォーズ」など作品のシーンを例にあげ視覚的に解説されるので鑑賞者にもわかりやすく、とても親切です。
戦闘機の爆音が、臨場感たっぷりに聴こえているシーンも実は音が加工されていたこと、ドラマのシチュエーションに最適な音とは?常に最善を考える職人の世界は、今やアフレコ、効果音、ライブ録音などなど様々な効果音をパートパートで分業し、それを束ねる様をオーケストラと表現していました(納得)。
毎年のアカデミー賞で評価される理由が、とても分かりやすく腑に落ちる作品です。映画の裏方で働く皆様方に敬意を表します。
監督:ミッジ・コスティン
出演
ウォルター・マーチ、ベン・バート、ゲイリー・ライドストローム、ジョージ・ルーカス、スティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・リンチ、アン・リー、ライアン・クーグラー、ソフィア・コッポラ、クリストファー・ノーラン、バーブラ・ストライザンドほか
2019年アメリカ映画
上映時間:94分