「ある人質 生還までの398日」
先日珍しく家で野菜炒めを作ろうという気になって、買い物に出かけました。世の中便利なもので野菜炒めの素もあるし、野菜のセットがパックで売っていて野菜を切る手間もありません。物足りないように思いつつも手間をかける気は全くありませんので適量の肉とパック野菜、野菜炒めの素を加えてフライパンで炒めるだけです。でもそれじゃ、面白くないので野菜炒めの素を麻婆豆腐の素に変えてみたらどうだろう?で、実際に試してみましたら、これが美味しいんですよ(笑)
IS(アルカイダ系過激派組織)に拉致されてしまった青年を助けようと奔走する政府と家族。彼を救う手立ては高額な身代金のみ。ところが、青年の母国デンマークはテロに屈しないと明言!即ち身代金は、渡さないことがお決まりです。青年が拘束されているアジトには、他で拉致されたジャーナリストたちもいて、身代金を拒否されたものは、ISの手により公開処刑に!実話がベースの本作、息を吞む緊迫感、恐怖感が肌に伝わります。鑑賞後思い出すだけでも震えます。
写真家として新たな人生を歩み出したデンマーク青年ダニエルのお仕事は、シリアでの撮影。現地のエージェントが付き添いで、彼は自然や人々の暮らしを撮影していたのですが、突然ISに不審者として囚われてしまいます。
帰ってこないダニエルを心配する家族の苦悩。政府とつながりのあるテロ対策のプロがISと交渉を進めるものの法外な要求額は、国はもちろん、家族が負担しきれるものではありません。タイトルのサブコピーには、”生還までの398日”と表記されていますので結果は明白なのですが、どのように生還したのかは、見どころです。
それにしましてもISを演じた役者さんたちの鬼気迫る演技は、本物じゃないかと思えるほどです。映画という雰囲気を突き抜けた全体の小寒い空気感。ドキュメンタリーを観ているような感覚です。
監督:ニールス・アルデン・オプレヴ
共同監督:アナス・W・ベアテルセン
脚本:アナス・トマス・イェンセン
原作:プク・ダムスゴー「Based upon a novel by PUK DAMSGARD」
キャスト
エスベン・スメド、トビー・ケベル、アナス・W・ベアテルセン、ソフィー・トルプ、クリスティアン・ギェレルプ・コッホ ほか
2019年デンマーク、スウェーデン、ノルウェー合作映画
上映時間:138分