SSブログ

「リリーのすべて(字幕スーパー版)」

今回もアカデミー賞ノミネート作品の感想です。

リリーのすべて ムビチケ.jpg

第88回アカデミー賞で主演男優賞、助演女優賞、美術賞、衣装デザイン賞の4部門にノミネートされた「リリーのすべて(字幕スーパー版)」を鑑賞しました。結果としては、アリシア・ヴィキャンデルが助演女優賞を獲得し、主演男優賞の受賞は成りませんでした。

ノミネートされた部門には、それなりの理由があり美術、衣装デザインなど受賞の有無にかかわらず、やはり印象に残りました。作品の世界観(1926年当時の空気感)は勿論のこと、当時の衣装など「縁の下の力持ち」の良い仕事がこの作品の評価に大きく貢献したのではないかと思います。

この作品は、とてもデリケートな問題がエモーショナルに表現されていて、心の抑揚が味わえるドラマでした。問題が問題なだけに当時理解されないが故の主人公の悩みや世間からの仕打ちなど、ドラマと並行してお天気も全体的にどんよりしていた記憶が残ります。救いなのは、唯一の理解者が生活を共にする奥さんであり、そして協力者でもあったことです(夫を必要とする奥さんにとってお気の毒では、ありますが・・・)。

身体(からだ)は男性でも心が、女性。女装してみたいという好奇心は男性なら誰にでもあろうかと思いますが、性転換手術を受けてまで女性になりたいという気持ちは、やはり医学的には病気なのでしょうか?正直、理解はしているつもりですが、そこまでして男性を辞める気持ちが私にはよく解りません(手術は麻酔が切れたら痛いし、ついてたものが無くなる違和感、男性から女性の生き方に変更って、めんどくせ~)。当事者であるアイナー(リリー)の気持ち(心が女性)が先天性だったのか後天性だったのか?女装(心)を目覚めさせたのは奥さんではないのか?色々な思いが巡りましたが、現在では、性同一性障害という医学用語もあり、治療法もあり、社会的にも認知されるようになりました。作品のような過去があって現在(いま)がある、お勉強になりました。

男性を演じている心が女性の男性(自分でもよく解らなくなって参りました)アイナー(リリー)は「博士と彼女のセオリー」でホーキング博士を演じたエディ・レッドメンです。かなり複雑な役どころを難なくこなしておりますが、見た目も線が細くてしなやかそうな役者さんなので白羽の矢が立ったことも頷けますが、演技の幅も広いですね!奥さん(ゲルダ)役のアリシア・ヴィキャンデルですが、この役者さんは、印象がなくて先入観もありません。しかし、助演女優賞で私が期待していたルーニー・マーラを抑えての受賞ということもあり注目はしておりました。今後も、多彩な作品でお目にかかれることを楽しみにしております。

監督:トム・フーパー
脚本:ゲイル・マトラックス
原作:デイヴィッド・エバーショフ

キャスト
リリー(エディ・レッドメン)、ゲルダ(アリシア・ヴィキャンデル)、ヘンリク(ベン・ウィショー)、ヴァルネクロス(セバスチャン・コッホ)他

2015年イギリス映画
上映時間:2時間

リリーのすべて .jpg

新作映画・試写会ブログランキング参加用リンク一覧

本日ニッポン放送「ザ・ボイスそこまで言うか!」を聴きながらブログを書いておりましたら、警察官のご訪問がありまして、何事かと思いお話を伺いましたら一軒一軒防犯の注意を呼びかける草の根活動を行っているとのことでした。最近増えている新手の勧誘や近所の犯罪事情など説明いただき、親切な応対であったこともありついつい話し込んでしまいました。一見地味な活動のように思える草の根活動ですが、実はこのようなフェイストゥーフェイスのコミニュケーションが、いかに大切な時代であるか。ちょっとお巡りさんを見直してしまいました、感謝、感謝です!


nice!(36)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 36

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。