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春を背負って

今月25日はいよいよハリウッド版「ゴジラ」の上映が始まります。「映画ファン」を20年以上休んでいると言う会社の同僚に「ゴジラ(ハリウッド版)」を観に行くの?と聴かれまして、話が盛り上がったのですが、同僚も「ゴジラ」だけは劇場で鑑賞したいと申しておりました。私も予定している最新音響設備(ドルビーアトモス)の東宝シネマズ日本橋のデビュー鑑賞を控え、現在下調べをしている最中です。

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木村 大作監督作品「春を背負って」の感想です。この作品は、ロケ地が立山(たてやま)ですので登山が趣味である私にとっては外せない一本でした。北アルプスの素晴らしい自然が都会の喧騒を忘れさせるカメラワークの数々、人間ドラマ同様厳しさ、優しさといった喜怒哀楽にも似た山の天候も印象深く残ります。



立山と言えば、左右10メートル以上の積雪の中に続く除雪された道路、その中を進むバスとの対比映像は一度観ただけで忘れられないインパクトのある景観です。この道路は一般車両は、通行が禁止されていて許可された車両のみが通行出来ますが、バスの通行料は20年くらい前なので記憶が曖昧ですが当時で確か3万円強(個人負担ではありません)くらいだったと思います。バスの通行映像は広末 涼子、小林 薫主演の「秘密」にもオープニングで登場しますが小林 薫が本作でも山小屋の主人役で登場していることは、意義深いものがあります。


物語をざっくり紹介すると立山の最高峰大汝山(おおなんじやま/3,015m)付近で山小屋を営む父親が急逝し、別の畑を歩んでいた息子が後を継いで行く成長ドラマです。タイトルの背負ってというのは、父親の意思を継いで山小屋主人になった主人公長嶺 亨(松山 ケンイチ)が、これから先いろいろな荷物を背負って行かなくてはならないこと、春は季節の幕開けでこれからという意味合いと主人公に春が訪れることなどこれは見事にドラマの出来事が凝縮され、表現されたものであると感じました。



ドラマではいろいろなハプニングがありますが、中でも立山の低気圧(嵐)はまんまのリアル感です。私が立山登山に出かけたのは4年前でしたが、その時は雨男パワー全開でまさに映画の状況そのものだったんです。暴風雨に濃いガス(霧)の視界は3メートルでザックカバーは飛ばされ、横殴りの雨の前には合羽も飾りでしかありませんでした。全身下着までびしょ濡れ、地図、メモ帳、財布に忍ばせてあったお札もぐっちゃぐちゃ、メンバーもばらばらで途中の小屋に集合するまで大変な不安感に襲われました。後日会社の山友と「あれは大事に至らなかったけど間違いなく遭難だよね!」とお互いの見解が一致しました。晴れていれば、室堂からピークの大汝山まで初心者だって問題なく登れる素晴らしい山なのですが、ひとたび荒れると牙をむく、それが山の怖いところです。劇中で「山の天気みたいな人だね」というセリフは、うまい表現でありまして本当に変わり易いんですよ。天候が悪く変われば、途中で断念することも登山(命のスペアを持っているのはウルトラマンだけです、大切にしましょう<笑>)、そんなことを思わせてくれるシーンもありました。



木村監督は「剣岳」、「立山」と描いて下さいましたが私は「立山」そして今年は「剣岳」に挑みます。その模様はまた無事下山した後に紹介させていただく予定です。


監督・脚本:木村 大作


脚本:瀧本 智行、宮村 敏正

原作:笹本 稜平「春を背負って」


キャスト

長嶺 亮(松山 ケンイチ)、高澤 愛(蒼井 優)、多田 悟郎(豊川 悦司)、長嶺 菫(檀 ふみ)、長嶺 勇夫(小林 薫)他

2014年日本映画

上映時間:1時間56分

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7.15(火)はラジオ「ニッポン放送開局60周年記念番組、ラジオで聴いた忘れられぬミュージック」が放送されニッポン放送を祝福しつつ、懐かしい想いに浸っておりました。子どもの頃は糸居 五郎さんの「ポップスベストテン」にロイ・ジェームスさんの「不二家歌謡ベストテン」、高嶋さんの「クイズリクエスト合戦」を聴くのが毎週日曜日の慣例でした。思い出深いのが日本のシングルレコート売上ナンバーワンの「およげ!たいやきくん」が「不二家歌謡ベストテン」で18週連続1位だったころは毎週エキサイティングで2位に太田 裕美の「木綿のハンカチーフ」がコバンザメのようにピタリと張り付いて離れず、このままランキングを下げるのかと思いきや「たいやきくん」を押えて1位に輝いた時は「木綿の・・・」の底力を感じました。これまで数え切れないほどの楽しい番組がありましたがその中でも異彩を放っていたのは「夜のドラマハウス」で私はこの番組が大好きでした。毎週変わる楽曲のタイトルに因んだテーマがドラマとして制作されるこの番組は、ショート・ショートの要素であるセンスある落ち、効果音がもたらす臨場感がたまりませんでした。番組はカセットテープに録音して今でも保存してあります。私は夏場恒例の那須恵理子アナの「ゾゾっと劇場」を聴くたびに「夜のドラマハウス」を思い出すんです。

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コメント 1

non_0101

こんにちは。
山を知っている人が観ると、またリアルさが分かる映像なのですね。
山を愛する人の創り上げた作品ですね☆

by non_0101 (2014-07-21 11:00) 

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