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「それでも夜は明ける」&「アナと雪の女王」

今回は第86回アカデミー賞作品賞受賞作「それでも夜は明ける」と長編アニメーション賞受賞作「アナと雪の女王」の感想です。どちらの作品もタイトルは邦題で原題は作品賞が「12YEARS A SLAVE」、長編アニメーション賞は「FROZEN」です。どちらも直訳しますとそのままと申しますかストレートなタイトルであることが伝わります。「それでも夜は明ける」は黒人差別が一般的であった時代に自由黒人であった主人公が奴隷商人に連れ去られ奴隷として働かされた12年間が描かれた作品です。そして「アナと雪の女王」は雪の女王となったエルザの魔法によって王国が凍結状態になってしまう事象が原題です。それに対する邦題は作品全体を通じ、改題し日本受けしそうなタイトルにまとめたようですが「よく考えているな~」と感心してしまいました。

それでも夜は明ける.jpg

アメリカと日本のお国柄の違いが顕著に表れたタイトルの2作品ですがまず「それでも夜は明ける」の感想です。今回の第86回アカデミー賞オスカー候補作品はそれぞれに特徴が際立った作品が多く見受けられました。アカデミー賞はアメリカのお祭りですから日本人の私がとやかく言うべきことではありませんがこの手の作品に作品賞が与えられるのであるならばその対抗馬として「キャプテン・フィリップス」との一騎打ちであったのではないかと想像してしまいます。しかし、一昔前世界の警察国家と自負していたアメリカだったら「キャプテン・フィルップス」は確実だったのかもしれませんが国内再建にシフトしている現在のアメリカのお国事情を考えると本作が妥当であったのか?これからのアメリカを考えた場合、過去にあった不幸な歴史を繰り返してはならない。これは基本的なことでありながら人や時代が移り変わっても不変であり尚且つ普遍でなければならない、そう言う観点からすれば啓蒙的な作品でもあると思います。監督がスティーブ・マックイーンという名前であることに「えっ!?」ちょっとびっくりでした。

過去人種差別をテーマとした作品は沢山ありましたがこのテーマに触れた最初の鑑賞作品は映画ではなく私が子供の頃に見た連続テレビドラマの「ルーツ」が一番印象に残っています。原作者であるアレックス・ヘイリーが自分の家系を調べているうちに先祖に興味を抱いたことが執筆のきっかけになったという作品ですがアフリカから連れ去られた先祖のクンタ・キンテはアメリカの地でトビーと改名、奴隷としての生涯を送ることになります。奴隷を強いられた辛く悲しい苦難の時代が幕を下ろし、黒人が自由を得るようになったころトビーの息子チキン・ジョージは家族とともに輝かしい明日の夜明けを夢見て旅立つまでが描かれていました。この「ルーツ」は当時大評判になり、その後リチャード・チェンバレンが三浦 安針を主演し、三船 敏郎が虎長を演じた連続テレビドラマ「将軍」へと続きます。この「将軍」での三浦 安針の入浴シーンは「ウルヴァリンSAMURAI」でウルヴァリン入浴シーンのモデルになっていると私は思っています。

監督:スティーブ・マックイーン
脚本:ジョン・リドリー

キャスト
ソロモン・ノーサップ/プラット(キウェル・イジョフォー)、エドウィン・エップス(マイケル・サスペンダー)、フォード(ベネディクト・カンバーバッチ)、バス(ブラッド・ピット)他

2013年アメリカ映画
上映時間:2時間14分

アナと雪の女王ムビチケ.jpg

続いて「アナと雪の女王」の感想です。ミュージカル作品である本作でエルザ(雪の女王)が山の頂に氷の城を築くシーンは大きな見せ場であると同時にバックに流れるテーマ曲「Let it Go」は大ヒットを予感させるナンバーです。この予告CMは劇場で何度もオンエアされ、上映前から高揚感、期待感をたっぷりと味わいました。お陰さまで私はこの作品を字幕版、吹き替え版の両方を鑑賞し期待通りCGの素晴らしさに目を奪われ、姉妹愛に胸を打たれました。吹き替え版も松 たか子と神田 沙也加の演技がまさにGood Job!字幕版、吹き替え版どちらも満足です。

姉妹愛と言えばですね、先日テレビのスイッチを入れて途中から見始めたタケシの「アンビリーバボー!」で殺人容疑で有罪判決を受けた冤罪事件で兄を助けようと高校も出ていない妹が猛勉強をして弁護士になり、家族崩壊しながらも兄の無実を証明したという感動的なお話に目頭が熱くなってしまいました。世の中には運命の人が存在するとよく言われますがそれは異性だけでなく兄弟姉妹にも存在することの証明でありますが、運命の人を探す探知機はドラえもんにお願いするしかなさそうです。

紹介の2作品とも大きく脱線してしまいましたがご容赦!

監督:クリス・バック
脚本:ジェニファー・リー

キャスト
アナ(クリステン・ベル/神田 沙也加)、エルザ(イディナ・メンゼル/松 たか子)、クリストフ(ジョナサン・グロフ)、オラフ(ジョシュ・ギャッド)他

2013年アメリカ映画
上映時間:1時間48分、併映「ミッキーのミニー救出大作戦」6分含む

アナと雪の女王.jpg

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ここ一週間ほど横浜高島屋「うまいもの祭」でニッポン放送の公開生放送が行われておりまして、本日は最終回で「ごごばん」でした。荘口 彰久さんの「浅イイ話」ではタモリ倶楽部の「空耳アワー」張りのあのフレーズがこう聞こえるという音楽の紹介で「増山さん」「つるべ」「磯子」と聴こえる楽曲の紹介は傑作でした。公開生放送には機会あれば足を運びたいと思っているんですけどなかなか都合が合わなくて残念です。話によりますと「ごごばん」も今月いっぱいで改編対象ということですから「我が心の映画音楽コンサート」がどうなってしまうのか?気になるところです。


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