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「北の桜守」

桜の開花が始まり、お花見の季節がやって参りました。車で劇場に向かうまでの間に、いきなり花粉症に見舞われて、鑑賞中に鼻水とくしゃみ連発!薬を忘れたのは失敗でした。


北の桜守.jpg


吉永 小百合さん、映画出演120本目にあたる「北の桜守」は、北の三部作と呼ばれ「北の零年」、「北のカナリアたち」に続く最終章だそうであります。私は、三部作ということはぜんぜん意識していなかったのですが、一応コンプリート鑑賞出来たので良かったと思います(笑) 作品のロケ地である北海道は、47都道府県の中で遠方としては、一番多く出掛けた地であり、愛着感もひとしお。宗谷岬までのツーリングでは、北海道にゴキブリと蚊はいないと聞いていたのですが、旭川でキャンプしたとき、蚊に喰われたので間違いの情報であることを知りました(笑)


 " ドラマとは、退屈な部分がカットされた人生である " これは、アルフレッド・ヒッチコック監督の名言ですが、北の三部作こそ、正にそのまんま。いずれも吉永 小百合さんの役どころは、辛く、切ない人生をひた向きに強く生き抜いた女性(ひと)ではなかったかと思い起こされます。


本土から持ち寄った苗を子どもの成長とともに見守ってきた桜が開花した1945年、樺太の西海岸にある恵須取(えすとる)。ここで製材所を営む江蓮(えづれ) 家では、息子(長男)の成長を象徴する桜の開花を祝っていました。その喜びも束の間、この年の8月、ソ連の侵攻によって幸せな家族の生活は、一変します。


時が経過した1971年の札幌で、華々しくオープンしたホットドッグストア「ミネソタ」。そこで社長を務めるのは、江蓮家の次男 修二郎(堺 雅人)でした。高い目標を掲げ、妻の真理と共に日々追われる修二郎に役所から電話が入り、長い間音信の無かった母親のてつ(吉永 小百合)を網走に訪ねます。


この作品は、舞台劇を織り交ぜた手法で表現されますが、要所要所に挟みこまれているため、効果的で印象に残る演出でした。修二郎がてつを引き取り、久しく親子で暮らす日々が始まりますが、てつの異変も然ることながらドラマの進行に違和感を覚えるんです(どんな違和感かは、ネタバレになりますので控えます)。過去の辛い出来事が、修二郎とてつの旅の中で次第に明かされることで違和感は解消されますが、涙と交換でした。


話は、変わりますが北海道のツーリング(1994年)は、何も予定を立てないで風の吹くまま、気の向くままを気取った5日間のキャンプ旅でした。とにかくその広さにショックを受けました(でもライダーに対して、土地の人はやさしくて、最高!)。大沼公園でキャンプをした翌日、苫小牧から襟裳岬が見えると思っていたのですが、「見えねぇ~!」あまりにも遥か彼方なので、ビビッて北上、北海道ぐるっと一周を、諦め宗谷岬をめざします。2日目の旭川で蚊に喰われて、3日目に宗谷岬着。ダ・カーポの曲「宗谷岬」が、お店から繰り返し流れる中、記念写真を撮って、留萌でのキャンプは雨!「温泉どこだ~、風呂入りてぇ~!」4日目は、札幌~小樽を彷徨って5日間トータル3,000キロの走りっぱのツーリング。観光のかの字もなく、何が楽しかったんだろう?強いて言うならば北海道の広さの物差しが、身に付きましたよ~(笑) 皆さん、時間の限られた旅はちゃんと予定を立てた、綿密な行動をお薦めします!(あの頃は、若かった)


監督:滝田 洋二郎
脚本:那須 真知子


キャスト
江蓮 てつ(吉永 小百合)、江蓮 修二郎(堺 雅人)、江蓮 真理(篠原 涼子)、江蓮 徳次郎(阿部 寛)、菅原 信治(佐藤 浩市)、山岡 和夫(岸辺 一徳)他


2018年日本映画
上映時間:2時間6分


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主演の吉永 小百合さんが、「北の桜守」出演作品120本になることを記念して発行された「私が愛した映画たち」を購入しました。吉永 小百合さんが、大女優であることは、存じておりますが、映画についてどのようなお考えをお持ちなのか、お勉強させていただきます。


私が愛した映画たち.jpg

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