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「ノイズ」

1月最終日です。いま気になっているのは、将棋の藤井聡太4冠が最年少5冠に王手をかけたことです(あと1勝)。相手は渡辺王将ですからまだ分かりませんが、藤井聡太さんが優勢であることは間違いありません。


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愛知県のとある孤島にやってきた出所間もない男とのトラブルから始まる犯罪隠ぺいサスペンス。過疎化の進む島の未来のために絶望の道へ暴走する島民たちが描かれた作品。賛否の避けられないエンディングは、リアルに考えたらイヤだけど、映画的には面白いと思いますよ(笑)


”島の英雄”と称えられ、時の人となった泉圭太(藤原竜也)は、島にやってきた不審な男ともみ合いになり、投げ飛ばされた男は打ち所が悪くそのまま絶命してしまう。そばにいた圭太の幼馴染 田辺純(松山ケンイチ)と巡査として島に帰ってきた守屋信一郎(神木隆之介)は、島の未来、島民の希望のために隠蔽工作を図る。


なぜ犯罪を隠蔽する流れになってしまったのかが、オープニングから伏線が張られていて鑑賞者は、共犯者の視点で見せられるからドキドキです(いけないこととわかっていても)。事件捜査にやってきた刑事畠山(永瀬正敏)もベテランの感が働く男で執拗に疑ってかかるので、3人は次第次第に追い詰められて行きます。この演出も効いています。


隠蔽から始まるウソは雪だるま式に膨らんで行き、やがて島民を巻き込んで行きます。犯罪が犯罪を誘発し、益々ややこしくなるストーリー展開。こじらせのスパイスを地雷原のように張り巡らされた仕掛けと問題のエンディング。「毒を食らわば皿まで」といいますが、それが出来ない者も中にはいたりして。


「ある視点部門」にノミネートされそうな作品だと思いますが、日本アカデミー賞にありましたっけ?


監督:廣木 隆一

脚本:片岡 翔

原作:筒井 哲也「ノイズ」


キャスト

藤原竜也、松山ケンイチ、神木隆之介、永瀬正敏、黒木華、伊藤歩、渡辺大知、余貴美子、柄本明、鶴田真由、寺島進、大石吾朗、波岡一喜ほか


2022年日本映画

上映時間:128分 


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「コンフィデンスマンJP英雄編」

いよいよ映画ファンにとってのアカデミー賞の季節?が近づいて参りました。ネットの記事によりますと第45回日本アカデミー賞の司会は昨年「MOTHR マザー」で最優秀主演女優賞を受賞した長澤まさみさんが担当されるそうです。楽しみですね。「アカデミー賞」を冠する授賞式は本場アメリカ、日本はお馴染みですが、英国アカデミー賞もあるそうです。最近知りました(笑)


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人気テレビシリーズの劇場版最新作は、お馴染み3名の収穫対決直接バトル!知っていそうで実は謎の多い仲間たち。敗者は勝者に従うこと。


詐欺師が主役のアンチヒーロードラマ。未だ人気の衰えないアンチヒーロー「ルパン三世」同様息の長いシリーズですが、前作「プリンセス編」に出演したサブメンバーのこともあって新作がどうなるのか気になっていました。


劇場版というスケールメリットを活かし、舞台が海外であることも定番となりました。本作ではダー子やリチャード、ボクちゃんの師匠にあたる伝説の英雄”ツチノコ”が登場し、その跡目と原点に迫るストーリー。


従来は3人タッグで”おさかな”をターゲットにしていましたが、今回は獲得額で勝者を決める直接対決となり別行動。ダー子が目を付けたのはマルタ島ヴァレッタに豪邸を構える元マフィアが所有する彫刻”踊るヴィーナス”。ところが蛇の道はヘビ!すでにボクちゃんが、骨董品屋として潜入していました。そこへ詐欺師の情報を察知したインターポール捜査官や日本からやってきた刑事、大物マフィア赤星と役者が集結!


毎度、如何に鮮やかにだましてくれるのか?お馴染みコンフィデンスマンたちの知略、人脈、下準備の周到さに舌を巻き、だまされることに快感を覚えるようになった鑑賞者はすでに作品の中毒者です(笑)


最近では宿敵赤星といい関係ですが、これはあくまでも利害の一致であって仲間になることはありえないでしょう。この微妙な関係がスパイスになっているところや3人をリスペクトし協力者となるクセ強キャラたちの活躍も見逃せません。騙されて楽しい「コンフィデンスマンJP英雄編」でした。


監督:田中 亮

脚本:古沢 亮太


キャスト

長澤まさみ、東出昌大、小日向文世、小手伸也、松重豊、瀬戸康史、城田優、生田絵梨花、広末涼子、角野卓造、江口洋介ほか


2022年1月14日公開 日本映画

上映時間:127分


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「サンダーバード55」

オミクロン株が猛威を振るっております。20日の朝刊トップには「まん延防止 計16都県に」の見出しです。こんなさなかですが、普段なかなか会うことのできない弟からのお誘いで横浜中華街へ食事に出かけました。食事をしたのはローズホテル内にある重慶飯店(駐車場完備)です。個室なので人と接触することもなく、現地までは車で移動。食事後は土産物店に立ち寄ることは避け、とっとと家路につきました(笑)

コロナ禍の食事のキーワードは、「個室」かも?


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お茶は何種類もあって、お代わり自由!


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このように見た目の演出も楽しめるコース料理です。


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締めのスイーツをいただく前にすでにお腹いっぱい(笑)


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それでもスイーツは別腹(笑)

個室なので人目を気にすることもなく、写真撮影が出来ました。今回はいつもより写真増量です。



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ああ、懐かしや「サンダーバード」。とは言ってもリアルタイムでTV放送されたときはまだ小学生まえでした(笑)


子供ながらに「サンダーバード」が印象に残ったのは登場するメカのカッコよさと一度聴いただけで歌いたくなってしまうマーチリズムの主題歌です。なので「ファン」などと大それたことは申しません(笑)


作品は3つのエピソード構成になっていて、エピソードの前には制作にあたっての解説付きです。スタッフの中には当時携わっていた方も参加していて、本気度と情熱が伝わります。次世代スタッフの方にとってはまさに神的で心強い存在です。スタッフがこだわっていたのは、ピアノ線で操られる人形劇にはしたくない、リアルを追求したこと。よってその職人技は「スーパーマリオネーション」と表現されることになります。


エピソードは「サンダーバード登場」、「雪男の恐怖」、「大豪邸、襲撃」、そしてサービス作品「ネビュラ75」の上映です。上映スタイルもTVサイズの4:3と当時のまま。伝統とリスペクトが感じられます。


「サンダーバード登場」

最初のエピソードは、「サンダーバード」チームの一員に迎えられたペネロープが使用人のパーカーと孤島にある秘密基地を訪れ、司令官のジェフに基地内を案内される紹介ストーリーです。「サンダーバード」は1号から5号まであってパイロット5名は、全員ジェフの息子だったと初めて知りました。またサンダーバードの出動には、リモコンが必要で、見た目も大きくて重そうです。このリモコンの移動をペネロープに命じられたパーカーは、汗をかきながら運んでいました。人形が汗をかいているんですよ!さすがスーパーマリオネーション(笑)


「雪男の恐怖」

雪男と言えば当時は、立派な謎の存在でした。ヒマラヤ付近で遭難者が多発しており、足跡らしい痕跡も目撃されているとの情報を受け、ペネロープがパーカーと共に調査に向かいます。現着前に起きたアクシデントによりパーカーが単独で現地調査を行いますが、そのパーカーが消息不明に。


「大豪邸、襲撃」

大豪邸ばかりを狙うテロリスト。その魔の手がペネロープ邸に迫る!その真の目的は?


陸・海・空に地中・宇宙と活動範囲に制限のないサンダーバード(国際救助隊)。しかし、その運営は国ではなく一族によって行われているようです。究極メカのメンテ、維持費、人件費、税金を考えるといったいこの一族はどれだけの資産を持っているんだ!(夢を壊すようなことを書いてしまいました、スミマセン)


以下鑑賞特典のポストカードを載せておきます。

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個人的には、サンダーバード2号が一番好きでプラモも持っていました(過去形)。


監督:ジャスティン・T・リー、スティーブン・ラビリエー、デヴィッド・エリオット

脚本:アラン・フェネル、デヴィッド・グラハム、デスモンド・サンダース


キャスト(日本語吹き替え版、声の出演)

満島ひかり、井上和彦、大塚芳忠、森川智之、日野聡、櫻井孝宏、江口拓也、堀内賢雄、立木文彦ほか


2022年1月7日日本公開 イギリス映画

上映時間:91分


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「キングスマン/ファーストエージェント」

フランシス・フォード・コッポラ監督の名作「ゴッドファーザー」シリーズが一作目公開から今年で50周年を迎えるそうです。作品の名言に着目した格言の書「マフィアに学ぶ人生の言魂101」(笠倉出版社刊)は、すくい取ったセリフの解説付きです。シチュエーションが目に浮かんで参ります。一部抜粋し、紹介します。


ゴッドファーザーより

「わしはそれほど情けない男か。君が友人として来れば、そんなクズなどすぐ処分してくれる。(略)君が友人なら。」


格言「友をおろそかにするなかれ」

(前略)娘を輪姦された葬儀屋ボナセラは、ドン・ヴィトーに「殺してください。お礼はします」と懇願する。「金ならいくらでも出す」。その態度にドンは静かな怒りを匂わせる。お前はこれまで私を避けて来たではないか。関わりたくない、と。しかも私をまるで金次第で何でも引き受ける殺し屋のごとく扱っている、と。ドンはリスペクトの欠ける依頼者に、ささやかな抗議として、たしなめの台詞を吐く。葬儀屋は語り口調は丁寧だが、相手への敬意が全くない。「金さえ払えばいいんだろ。つべこべぬかさず、とっとと仕事をしろ」という物言いでは、叶う話も叶わない。傲岸不遜は何も生まない。その教えがここにある。


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「キングスマン」シリーズ最新作は、誕生の物語。1914年の時代に確立する盲点をついた情報網に目がテン(笑)


スパイ組織キングスマンを立ち上げるのは、主人公で英国貴族のオックスフォード公。彼が如何にして組織を立ち上げたのかが描かれるスパイアクション。


謎の組織が画策する第一次世界大戦を阻止しようとオックスフォード公は、息子と共に組織のキーマン ラスプーチンと接触する。黒幕はだれなのか?


偶然ですが、鑑賞前に録画した番組「NKHスペシャル 映像の世紀」シリーズを見ておりましたらこれが、第一次世界大戦の映像も記録されていて、「キングスマン」誕生の時代がお勉強出来てしまいました。第一次世界大戦は、人類が映像に収めた初めての戦争だそうです。作品に登場するラスプーチンは実在した人物であったこともわかりました。


史実を知ってしまうと作品は、フィクションであることが明白ですが、比較するとこれぞエンターテインメントという実感が湧いてきます。


フランツフェルディナンド(オーストリア皇帝)の暗殺を引き金に始まる世界大戦なのですが、ヨーロッパではそれまで40年近く戦争がなかったこともあり、庶民は血気盛んに大義名分で盛り上がり、戦争は直ぐに終わるものと思っていたこと。兵士募集のポスターが功を奏し多くの若者が戦争に志願したことなど、当時の様子がうかがえました。この募集ポスターを劇中で息子が、オックスフォード公に差し出すシーンもあったりして、史実を絡める演出もぬかりありません。


話それますが、「映像の世紀」は1995年に制作された番組と注釈付きですが、こういう番組がNHKの真骨頂ではないかと思います。チコちゃんもカネオくんも大好きですが、硬派な番組も忘れずにメリハリ持たせてください(笑)

監督:マシュー・ヴォーン
脚本:マシュー・ヴォーン、カール・ガイダシェク
キャスト
レイフ・ファインズ、ハリス・ディキンソン、ジャイモン・フンスー、ジェマ・アータートン、リス・エヴァンス、トム・ホランダー、チャールズ・ダンス、マシュー・グード、ダニエル・ブリュールほか
2021年 アメリカ映画
上映時間:131分
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「ハウス・オブ・グッチ」

今年のお年玉年賀状の当選番号が発表になりました。私は過去一度も1等と2等にはご縁がありませんが、お目当ては3等の切手シートです。年賀状を出す方も年々減っているようですが、年初のご挨拶後の運試しに当選番号を載せておきます。ご確認をお忘れなく(笑)

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「アリー/スター誕生」に続く、レディー・ガガさん主演作。アーティストで役者!最強です!次はミュージカルですかね(笑)


有名ブランド”GUCCI”にこんな恐ろしい過去があったのか。実話に着想をえて映画化された本作ですから10っちゅう8、9は事実、当たらずとも遠からずと考えてもよろしいでしょうか?


GUCCI創業家の御曹司マウリツィオ(アダム・ドライバー)と恋仲となり創業家の家族となる魔性の女パトリツィアをレディー・ガガさんが演じています。マウリツィオの父親のみたてでは、彼女は金目当てと断定し結婚に難色を示すものの、恋は盲目。マウリツィオは駆け落ち状態で結婚します。


父の会社で経理を担当していたパトリツィアは、世渡り上手で経営の才能もあります。マウリツィオの父とはそりが合いませんが、父の兄アルド(アル・パチーノ)には気に入られ、拠点としているアメリカに迎えられます。GUCCIの経営に乗り気でないマウリツィオは、いつしか経営に口を挟むようになったパトリツィアの尻に敷かれてしまい、彼女の言いなりになって行きます。


ここから創業家転落のドラマが幕開けです。


昨年10月に鑑賞した「最後の決闘裁判」に出演していたアダム・ドライバーさんのイメージが、まだ残っていたのですが本作ではまったく別人です。こんなすごい役者さんと渡り合うレディー・ガガさんの迫真の演技は釘付けでした。


名優アル・パチーノさんが演じた兄が日本進出を目指していて、日本語で「こんにちわ~」や進出先の地名「御殿場」が聞けるサービスは嬉しかったです。


リドリー・スコット監督が、しっかりと魅せてくれた見応えアリ~な作品です(笑)


監督:リドリー・スコット
脚本:ベッキー・ジョンストン、ロベルト・ペンティヴェーニャ
原作:「ハウス・オブ・グッチ」サラ・ゲイ・フォーデン
キャスト
レディー・ガガ、アダム・ドライバー、アル・パチーノ、ジェレミー・アイアンズ、ジャレッド・レト、ジャック・ヒューストン、サルマ・ハエック、カミーユ・コッタンほか
2022年1月公開 アメリカ映画
上映時間:159分
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「スパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム」

新年おめでとうございます。

皆様のご健康と大好きなことを楽しめる一年でありますよう祈念いたします。

遅ればせながら拙映画ブログも本日よりスタートいたします。

今年もコロナに注意しながら

映画で感動して興奮して涙して、頭こき使って認知症の予防にも努めたいと思います(笑)

どうぞよろしくお願いいたします。


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本作はスパイダーマン映画史上最も注目すべき内容でした。ネタバレ厳禁レベル5くらいでしょうか(笑) サブコピーの「全ての運命が集結する」。これは大きなヒントでした。


「スパイダーマン」の新シリーズ最終章。トム・ホランドさん演じるピーター・パーカーも本作でご勇退です。

お疲れさまでした。


ご存知、マーベル作品は「アベンジャーズ」という看板でヒーローたちが集結する大きなイベント(笑)があります。これはホントわくわくします。今後どのような形で集結する機会を持たせるのか密かに楽しみにしているのですが、アベンジャーズならずとも単体作品にもお馴染みのヒーローが共演(本作ではドクター・ストレンジ)するのも今や当たり前の贅沢感があります。そしてエンディングのお約束!お楽しみ映像も今後を予感させる演出でファンの心は鷲掴みです。


「スパイダーマン」も再び新シリーズが始まるような噂もちらほら聞きますが、本作はスパイダーマンのこれからについて柔軟な答えを導き出しました。「アベンジャーズ/インフィニティウォー」での共闘依頼距離が近くなったドクター・ストレンジにわがままをお願いするピーター。やり取りの中でドクター・ストレンジのタイムストーンがなくなってしまったことやニック・フューリーが宇宙にいることなど世界観のつながりや気になる新情報も繰り出してきます。


ピーターのわがままを聞き入れ、魔術を使うドクターですが途中あれもこれもとお願いが追加されるものですから想定外の事態となってしまいます。ドクターの魔術はマルチバースを引き起こしてしまい、過去の対戦相手が再び登場してしまうのでした。


過去の対戦相手が登場するところまでは、血圧正常でしたけどそのあとの展開は心拍数上がりました。ファンが普通に抱く疑問もサラッと解決してしまうシナリオが素晴らしいです(そう来たか~!)。ドクターに感謝ですね(笑)


PS.ネット記事では、5月に上映予定の「ドクター・ストレンジ」の続編がアメリカ本土よりも2日はやく日本で先行上映されることが決定したそうです。


監督:ジョン・ワッツ
脚本:クリス・マッケナ、エリック・ソマーズ
キャスト
トム・ホランド、ゼンデイヤ、ベネディクト・カンバーバッチ、ジェイコブ・バタロン、アルフレッド・モリーナ、ジョン・ファブロー、ジェイミー・フォックス、ウィレム・デフォー、ベネディクト・ウォン、マリサ・トメイ、トニー・レボロリ、J・K・シモンズほか
2022年1月7日公開 アメリカ映画
上映時間:148分
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