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「ロケットマン」

かなり昔の映画だったか、TVドラマだったかは、忘れましたがエンコしたポンコツカーを蹴とばしたら動いたなんていうシーンが記憶にございませんでしょうか?実は長年使って(放置して)いるLDプレーヤーのトレイが、動かなくなりまして、ジタバタするもメーカーのサポートは終了。最終手段で電源引っこ抜きという荒療治もダメ!さて、どうしたものか?そこでふと思いついたのが、「蹴とばす!」ではなくて、「本体に振動を与える」という手段。そしたらですね、何とトレイが動くようになったんです!CDも聴けるし、DVDも鑑賞出来るモデルなのでまだまだ現役で活躍して欲しい!ほったらかしは、良くないと反省致しました。勿論動いてくれたからこそ、このような境地に至った訳ですが…(笑)


ロケットマン.jpg


「ボヘミアンラプソディー」の大ヒットが記憶に新しい、その流れに乗って23日から上映が始まった「ロケットマン」は、アメリカに渡りロック・エイジの覇者となったエルトン・ジョンの物語です。メディアに登場する華々しい姿からは想像もつかない、光と影がドラマチックに描かれています。


「熱狂するファンが、求めているのはエルトン・ジョンであって、素の自分ではない…」。ビジネスシーンに於いては当たり前と評される間(はざま)で本質は”愛されたい”という単純な思いが、彼の脳裏から離れない。スターダムにのし上がり、地位も名誉も手に入れ、幸せのはずなのに埋まらない空白部分。


エルトン・ジョンさんご本人は、実在の人物であり、勇気ある過去の告白と自身の開放的自伝映画と受け取れますが、まさに ”映画” な人生と言い切れます。彼の境遇から生み出された名曲とパフォーマンスの数々が、ターニングポイントとなるエピソードを彩り、ネーミング ”ジョン” の由来や幼少期に使用していたピアノが、ヤハマ製など細かいところに目を向ければ話題も事欠きません。


どうでもよいことなのですが、イギリスのポンドという通貨は日本人には馴染みがなくて、日本円に換算していくらくらいなのか?実感が湧きませんでした。そもそもイギリスの通貨すら何だっけ?の世界ですが、覚え方としては、007流で「ポ~ンド、ジェームズ・ポ~ンド(ボンド)」と覚えるのが効果的だとか…(笑)


エルトン・ジョンさんは、「ライオンキング(94年)」の主題歌「愛を感じて」の歌手としても有名ですが、私が彼を意識したのは、劇場で鑑賞した映画「スラップショット(77年)」<アイスホッケーの作品>で流れた「悲しみのバラード」です。意気消沈したホッケーチームのバックに流れたピッタリのナンバーで強く印象に残りました。余談ですが、「スラップショット」主演のポール・ニューマンが、チームの女性オーナーに向かって放った強烈な一言「ファッ〇ばばぁ~!(字幕)現在ならセクハラ、アウト~」が、未だ耳(目)から離れません(笑)


悲しみのバラード.jpg 所蔵レコードより


タイトルの「ロケットマン」ですが、彼が長年契約していたD.M.J.レコードを離れ、ロケット・レコードに移籍したことに因むものではないかと思います。ロケット・レコード移籍後初のシングル曲が、恋人と噂されていたキキ・ディーさんとのデュエット作品「恋のデュエット」です。そのまんまなところもエンターテイナーですね(笑) ロケットという形容がピッタリなくらい乗りに乗っていたころです。


恋のデュエット.jpg 所蔵レコードより


監督:デクスター・フレッチャー
脚本:リー・ホール


キャスト
タロン・エガートン、ジェイミー・ベル、リチャード・マッデン、ジェマ・ジョーンズ、ブライス・ダラス・ハワードほか


2019年アメリカ・イギリス映画
上映時間:2時間1分


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エルトン・ジョンさんは、5歳でピアノを音感で弾けた才人(聴いた曲は耳コピしてその場で即興演奏も可能)です。その才能を見出され栄華を極め、自伝映画をも発表出来たことは、結果的に幸運な才人です。同じ才人でも対照的なのが、「花のサンフランシスコ」の歌手スコット・マッケンジーさんです。私は「花のサンフランシスコ」が大好きでありまして、レコードジャケットに記されている解説文を読む限りですが、”運”を感じずにはいられませんでした。


花のサンフランシスコ.jpg 所蔵レコードより


解説文を一部抜粋します


俗にいう才人は、歴史的に見てもその持てる才能を本当に理解されることは少ないと言われます。それに、その思想、言動があまりにも一般の人とかけ離れている為に、常に物めずらしさと、素晴らしさとのギャップを埋めて、彼自身を本当に理解することが出来ず、毛色の変わった、マスコミ好みの扱いしかされないで終わってしまうことが、多々あります。そんな扱いを受けたひとりにスコット・マッケンジーがいるのです。 スコット・マッケンジーは確かに、フラワー・ミュージックの元祖の様に言われていました。しかし、スコットはそんな簡単な一つの言葉では表現されることの出来ない才能の持ち主なのです。スコットは、ボブ・ディランやドノバン、ポール・サイモンの様に完成された思想の持ち主で、一時のうわついた流行でマスコミに取り上げられ、彼本来の音楽性も思想も本当に理解されないまま、流行が去ると同じくして去ってしまった人だったのです。

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