「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ（字幕スーパー版）」

 

２月最終日です。今回は異色のラブ・ストーリー「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ（字幕スーパー版）」の感想です。若くてイケメンな巨大企業のCEOグレイと恋愛経験のない女子大生アナの禁断の恋が描かれた本作。普通のラブストリーだったらこれほど話題になるはずもなく、官能的な作品であるにしても特別珍しいことではありません。ではこの人気の秘密はなんだろう？こんな素朴な疑問を抱えながらの鑑賞でした。人気とはいっても女性の側からすれば、いろいろな要素があるのだと思いますが、私が興味深く思えたのはグレイのマニアックさです。地位も名誉も富もすべてを併せ持つ彼は、こと恋愛に関しては別の顔を持っていて、しかもそのプレイスタイルは、俗に言うアブノーマルな世界です。その世界への誘いは、相手の同意が必要不可欠で契約書まで用意されています。グレイは、秘密のプレイでなければ心が満たされないという特異な性質ですが、アナとの出会いによってこれまで一貫していた心が揺らいでしまい、またアナも彼に惹かれ、そして導かれ初体験は普通を飛び越し異次元コースへ一直線です。

出会いの入口が従来とは違っていたグレイにとってアナとの出会いは衝撃的であり、神様のいたずらだったのではないかと思わせる展開、純粋で知的な大学生アナにとってもグレイは憧れであり、尊敬する人物です。お互いの距離が縮まるにつれて、グレイにとってはどうしてもクリアしておかなければならない壁が存在しますが、アナも純粋に彼をもっと知りたいし、触れ合いたい、そんな気持ちがグレイワールドへと足を踏み入れるきっかけとなります。秘密の扉が開かれた先の主人公のふたりは恋愛の駆け引きが交錯し、どうなってしまうのか？気になって、気になって・・・、結局引き込まれてしまいました。

恋愛をするまでは傍から見ても、当人たちにとっても勝ち誇ったかのようなグレイが優位であることは明らかですが、いざ恋愛が始まり契約書に同意を求める関係になってからは主導権が逆転してしまうところは女性にとってはカタルシスです。これまでの経験が培われ作成されたグレイの契約書は、失うものが大きいだけにそのリスクの回避と安心してとことん同意者とのプレイが満喫出来る内容になっています。契約書の緻密さと言ったらディズニーランドのマニュアルのようです（見たことありませんけど・・・笑）。契約書の内容については、交渉次第で変更も可。グレイとアナの交渉も見どころですが、アナのグレイに対する尊敬はどう変わって行ったのか？アナに尻尾を掴まれてしまったグレイは純粋な恋とアブノーマルな性格の狭間で大揺れ、すべてはアナ次第・・・。

アブノーマルなラブ・ストーリーがインテリジェンスを纏った作品と表現するならば、これは確かに新しいかもしれません。結果については、男の側として一言「男って、私も含めて哀しいいきものなんですよ」。

この作品の素晴らしいところは何と言っても主役の二人、グレイ（ジェイミー・ドーナン）とアナ（ダコタ・ジョンソン）に尽きます。私はお二人とも存じ上げませんが、余計な先入観がないだけに二人の体当たりな演技にグレイのセリフをお借りして " 感銘 " を受けました。

監督：サム・テイラー＝ジョンソン
脚本：ケリー・マーセル
原作：ELジェイムズ

キャスト
グレイ（ジェイミー・ドーナン）、アナ（ダコタ・ジョンソン）、カーラ・メイ・ウィルクス（ジェニファー・イーリー）、ケイト・キャヴァナー（エロイーズ・マンフォード）、ホセ・ロドリゲス（ヴィクター・ラサック）他

2015年アメリカ映画
上映時間：2時間6分

ブログアップの本日の締め切り時間が迫る中、入札したヤフオクの締切時間も重なりバトル状態でした。ヤフオクは締切3分前が勝負です。落とし屋さんならば、よく心得ていると思いますが、10年ほど前だったら地上げ屋ならぬ値上げ屋が存在していましたからどこで見切りを付けるかも考えなければなりませんでした。また、一方的に契約を破棄されたり、商品が届かなかったり、故障した商品が送られてきたりといろいろお勉強もさせていただきました。最近では、このようなトラブル対策も進み落ち着いているようですが、油断は禁物です。久しぶりにドキドキしちゃいました。